約3000万円で17人乗り! トヨタの「新型モデル」発表! 全ドア“スライドドア”×丸目のカクカクデザイン採用! 全長5m級の「イーパレット」どんなクルマ?

2025年9月15日に、トヨタは新型「e-Palette(イーパレット)」を発売したと発表しました。どのようなモデルなのでしょうか。

移動をはじめ店舗にも使うモビリティサービス

 トヨタの新型「e-Palette(イーパレット)」が2025年9月15日より発売となりました。

 e-Paletteはバスのような形をしていますが、人の移動に使うだけでなく、物販のための移動店舗や、自動での運搬など、さまざまな目的に利用することを想定した、モビリティサービス専用のEVであることが特徴です。 

3000万円級の新型モデル!
3000万円級の新型モデル!

 そのため、単にEVとしての車両だけでなく、自動運転技術や運用サービスなどもセットで開発されています。

 最初に2018年のCESでコンセプトモデルが発表され、続いて2021年開催の東京オリンピック・パラリンピックでは選手村にて自動運転にて運用されていました。その後の開発が続き、今年になって、ついに正式に販売が実現したのです。

自動運転レベル2で運転席付き

 e-Paletteは、そもそも自動運転機能を前提としたコンセプトとして登場しましたが、今回発売されたのは自動運転レベル2相当。そのため車両にはしっかりとした運転席とハンドル類が装備されています。

 ただし、自動運転技術を諦めたわけではなく、自動運転技術を開発するさまざまな自動運転システム(ADK : Automated Driving Kit)に対応できるように、車両制御インターフェイス(VCI : Vehicle Control Interface)と堅牢性・信頼性を高める冗長システムも搭載されています。

 今後は、e-Paletteを使った自動運転の研究開発や実証実験が各地で行われることになるはず。

 国産の自動運転向けの車両が登場したことにより、日本における自動運転の開発も、よりスピードアップすることでしょう。トヨタは、2027年度に自動運転レベル4(決められた場所で、運転手なしの自動運転)相当の自動運転システム搭載車の市場導入を目指しているとか。

全長が5m弱、定員17名で航続距離は約250km

 続いて、具体的なe-Palette(イーパレット)の内容を紹介しましょう。サイズは、全長4950mm×全幅2080mm×全高2650mm。背こそ高いものの、サイズ感はLクラスミニバンに近いものとなっています。日本の街中であれば、どこでも走行することができるはずです。

 定員は、運転手1名を含む17名。リチウムイオン電池を72.82kWh搭載して、航続距離は約250km(WLTCモード相当)。最高出力150kW(約204馬力)で最高速度は80km/hとなります。高速道路ではなく、一般道走行がメインとなるようです。

 運転席にあるステアリングは、円型ではなく異形で、物理的ではなく電気的な接続となる「ステアバイワイヤ」方式を採用しています。いつでも、運転手レスの自動運転に切り替えられるようにという考えでしょう。

 ドアは左側のスライドドアのみで、フロア高370mmとかなりの低床となっています。車高調整オプションが用意され、その場合は、270mmにまで下げることができます。電動スロープを併用すれば、車いすでも自力で乗り降りすることが可能となるそうです。

 気になる価格(消費税込み)は2900万円。ただし、環境省による補助金が1583万5000円(2025年9月15日時点)ありますから、半額くらいで手に入るようです。

自動運転サービスだけでなく幅広い目的に期待

 e-Paletteは、さまざまなサービスに使えるのが特徴ですから、自動運転だけでなく、他の新しいサービスで活用されることも期待できます。

 例えば、移動販売の店舗やキッチンカーとしてならば、すぐにでも活用可能です。e-Paletteは非常にキュートなデザインですから、キッチンカーなどに使えば注目度も抜群。大きなモニターを搭載すれば、夜のスポーツバーとしても利用することができるでしょう。

 また、単純に小型のEVバスとしてe-Paletteを利用することもできます。街を巡回するシャトルバスとしての利用があるかもしれません。

 どちらにせよ、正式に発売となったからには、e-Paletteが、日本全国のあちらこちらで目にするようになるはずです。利用できる日を、楽しみに待ちましょう。

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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