213万円から! トヨタ「新 フロントランダー」発表! 精悍顔&快適機能採用!? 競争激化する中国で刷新、どう進化?

中国で開催された発表イベントでトヨタはSUV「カローラクロス」の姉妹車「フロントランダー」の新型モデルを発表しました。

トヨタ、カローラクロス姉妹車「フロントランダー」2026年モデルを発表

 2025年9月23日に、トヨタはSUV「カローラクロス」の姉妹車「フロントランダー」の新型モデルを発表しました。

 中国で開催された発表イベントで公開されたこの新型モデルは、いったいどのようなクルマなのでしょうか。

トヨタ、中国向けカローラクロス姉妹車「フロントランダー」2026年モデルを発表
トヨタ、中国向けカローラクロス姉妹車「フロントランダー」2026年モデルを発表

 カローラクロスは2020年7月にタイで初めて公開され、その後、2021年9月に日本でも発表、発売されました。

 カローラシリーズ初めてのSUVということで実用性を重視した設計となっており、日本でも納車まで長い時間を要する大人気モデルとなっています。

 一方、中国ではカローラクロスに加えて姉妹車の「フロントランダー」が2022年1月より販売されています。

 中国市場において、日本の自動車メーカーは合弁会社を2社以上展開している場合、合弁会社のそれぞれから同じ車種をデザインと車名の異なる姉妹車としてリリースする傾向にあります。

 カローラクロスの場合、本家カローラクロスは第一汽車との合弁「一汽トヨタ」。

 フロントランダーは広州汽車との合弁「広汽トヨタ」がそれぞれ製造・販売を担当しています。

 中国では現在、一汽トヨタのカローラクロスが月間1万7000台前後、広汽トヨタのフロントランダーが月間1万5000台前後を売り上げており、合算すると中国でテスラ モデルYに次いで人気なSUV車種となります。

 そんなフロントランダーですが、広汽トヨタが2025年9月23日に開催した発表会にて、2026年モデルとなる新型フロントランダーが発表されました。

 新しくなったフロントランダーは中国市場の声を反映し、主にインテリアが大胆に刷新。

 ダッシュボードには新たに12.9インチのセンターディスプレイを装備、全車標準でクアルコム製Snapdragon 8155Pプロセッサを採用することでインフォテインメント機能の強化を図っています。

 また、車載システムをいつでも更新できる「OTA(Over the Air)」アップデートや、IT大手「ファーウェイ」が提供する最新のスマートフォン連携機能「HiCar 5.0」にも対応することで、中国市場の需要に的確に対応しています。

 内装色には新たにホワイトを設定、刷新された新形状のダッシュボードやディスプレイと合わせて中国市場専用の内装空間を実現しました。

 運転支援機能では全グレードで「Toyota Safety Sense 3.0」を採用しており、プリクラッシュセーフティ(PCS)や、レーダークルーズコントロール(RCC)など、日本仕様のカローラクロスと同等の機能に対応します。

中国で開催された発表イベントの様子
中国で開催された発表イベントの様子

 フロントマスクはよりグリルレスな顔つきへと刷新され、日本で販売されている「GR SPORT」モデルのような分割線を上部に、塗装部分を挟んでその下に台形の分割線をさらに有し、その中身も塗装された樹脂パーツで構成しています。

 こうすることで、今までのモデルで顕著だった黒樹脂のグリル部分を少なくし、より洗練された先進的なイメージを演出している印象です。

 また、上位グレードのヘッドライトに関しては2025年5月以降の日本仕様車「Z」「GR SPORT」グレードで採用されている「Bi-Beam LEDヘッドランプ+LEDターンランプ+LEDクリアランスランプ&LEDデイタイムランニングランプ」を採用していると見られ、複数のLEDライン発光で構成された新デザインとなります。

 リアのデザインに関しては大胆な変更はありませんが、上位グレードではフロントのように、日本では2025年5月以降に新たに採用されたフルLEDのリヤコンビネーションランプを採用しています。

 一方、下位グレードではこれまで同様、上半分を赤、下半分が白のテールランプとなっています。

 それ以外のバンパーなどの箇所に関しては、基本的に変更されていません。

 パワートレインにも大きな変更はなく、M20A-FKS型2.0リッター直列4気筒エンジンを搭載する純ガソリンモデルか、M20A-FXS型2.0リッター直列4気筒エンジンを搭載するハイブリッドモデルから選択が可能です。

 2026年モデルのフロントランダーのメーカー希望小売価格は純ガソリンモデルが10.28万元(約213.4万円)から、ハイブリッドモデルが14.58万元(約302.7万円)からとなります。

 広汽トヨタのフロントランダーが年次改良を施したということは、一汽トヨタが製造・販売する姉妹車「カローラクロス」にも同様の改良が間もなく実施されることでしょう。

 両者ともに中国では大きな人気を博していることは間違いありませんが、一方で多くの中国メーカーがより安い競合車種をリリースしているのも事実です。

 トヨタとしてはフルモデルチェンジではなく、こうした細々とした年次改良で次々と中国市場特有の需要に応える装備を実装することで、競争力を保ち続ける狙いがあると言えます。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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