全長5.1m! トヨタ「新型ランドクルーザー!?」登場か? 史上初「モノコックボディ」採用! 快適性&走行性能向上した「新モデル Se」! 23年公開のコンセプトカーの“具現化”に期待
2025年10月から開催される次回の「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」は、2年に一度の「ショーイヤー」にあたります。そして、2023年のショーイヤーで注目されたコンセプトカーの中にはトヨタ「ランドクルーザーSe」がありました。
全く新しいランクルの形「Se」
2025年10月から開催される「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」。今年は2年に一度開催の「ショーイヤー」にあたります。昨年のビジネスショーとは違い、ショーイヤーには近未来をイメージさせる最新のクルマやコンセプトカーが出展されます。
前回のショーイヤーにあたる2023年でも、さまざまな新型車やコンセプトカーが登場しましたが、なかでも特に注目されたコンセプトカーの中にトヨタ「ランドクルーザーSe」がありました。

ランドクルーザーSeは、トヨタのロングセラーモデル「ランドクルーザー」ブランドのBEV(バッテリー電気自動車)コンセプトカーです。
本格的な4輪駆動車であるランドクルーザー(ランクル)シリーズは、1951年に登場した「トヨタBJ型」から始まりました。
当初は警察予備隊(現:自衛隊)への導入を目的に開発されましたが、他社のモデルが納入されたことから、一般使用を目的としたモデルへと変遷していきます。
以来70年以上にわたり「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」として、不動の四輪駆動モデルへと成長しました。
現在は世界からも支持される抜群の堅牢性や悪路走破性に加え、そして信頼に足る基本性能で、トヨタの高い開発製造技術を示すモデルとなりました。
現在販売中のランクルは、主要モデルで装備充実のフラッグシップ「ランドクルーザー300」、シリーズの原点に立ち返った「ランドクルーザー250」、1984年に登場した実用重視の「ランドクルーザー70」の3タイプ。
いっぽう、ジャパンモビリティショーで発表されたランドクルーザーSeは、ランクルのネーミングを冠しながらも、まったく異なったモデルとなっています。
ランドクルーザーSeのボディサイズは、全長5150mm×全幅1990mm×全高1705mm、ホイールベースは3050mm。乗車定員は7名の設定です。
ランドクルーザー300(全長4985mm×全幅1980mm×全高1925mm)よりも少し大きく、全高は少し低めの設計。
エクステリアは直線的なデザインが主であるものの、テールゲート周辺や前後フェンダーの張り出し部分には緩やかな曲線が採用され、近年のSUVのようなクーペ風の流麗なスタイルを感じます。
そして注目なのが、ランドクルーザーシリーズ初となるBEV仕様です。
公開当時、「市街地などのオンロード走行時、BEVならではの高い静粛性による快適な室内空間を醸成」と公表されていますが、BEVのユニットについて詳しい説明はされていません。
快適性を重視したBEVである可能性も高いでしょう。
また、BEVとしたメリットとしてはモーターの素早いレスポンスや最大トルクの発揮が早い点、そしてそれぞれの車輪にモーターを搭載することで細かな制御ができる点があげられます。
ランクルシリーズならではの走破性に電動四輪制御が加わり、走行性能にもますます磨きがかかりました。
さらには従来のランクルと比べ、ボディの構造も大幅に変更。従来はラダーフレーム構造を使用して耐久性や堅牢性を構築していましたが、ランドクルーザーSeに使用されたのは、シリーズ初となる一般乗用車のようなモノコック構造です。
ラダーフレームは、荒れた路面走行時に地面と接触してもダメージを受けにくい頑丈さがありますが、その反面、重心が高くなりハンドリング性に影響が出る点、そしてねじる力に弱いというデメリットもあります。
BEV仕様のランドクルーザーSeでは、重量のあるバッテリーを搭載しなければならず、さらなる重量増加を防ぐためにモノコックボディが採用されました。
なお、ラダーフレームを使用しないことで、フレーム強度を心配する意見もありますが、一部のBEVではバッテリーの一部をボディ構造として使用し、全体の剛性強化に利用しているケースもあります。
当時の説明でも「モノコックボディで意のままに操るハンドリングとラフロード(荒れた道)を安心して滑走できる走破性を追求」と説明されており、ランドクルーザーならではの堅牢性や走行性能はさらに高まっているでしょう。
さて、そんなランドクルーザーSeですが、コンセプトカーでは珍しく具体的な車名も公開され、JMS2023を大きく盛りあげたのも記憶に新しいところ。
しかし、登場から約2年が経ちますが、今のところ具体的な市販化の情報は出ていません。
とはいえ、中東やオーストラリア仕様のランクル300や、ランドクルーザーの“レクサス版”であるレクサス「LX」には、信頼性と耐久性を考慮した史上初のパラレルハイブリッドが搭載。
いまもなお、トヨタの電動化戦略が進んでいることに間違いはありません。
だからこそ、トヨタを代表するモデルであるランクルの全く新しい完全電動車として、ランドクルーザーSeの発売を期待してしまう方も多いのではないでしょうか。
2025年10月開催の次回のJMS2025では、もしかしたらさらに具現化されたランドクルーザーSeに出会えるかもしれません。
Writer: TARA
トヨタ自動車のある愛知県在住。学生時代にクルマやバイクに魅了される。大手オイルメーカーに就職し、自らもモータースポーツに参戦開始。その後は鈴鹿サーキットで勤務しつつ、カートレースやバイクレースを経験。エンジンやサスペンション、タイヤや空力などの本格的な知識を得る。現在はプライベートでさまざまなクルマやバイクに触れながら、兼業ライターとして執筆活動に勤しむ。現在の愛車はトヨタ ヴォクシー/ホンダ N-BOX。














































































