まさか…日産新型「シルフィ」発表! 3眼ライト&ファストバック化で大幅刷新! 変わり過ぎ! 人気セダン、中国でどう進化してきた?
かつて日本でも販売されていた日産「シルフィ」ですが中国ではいまも販売されています。今回ビッグマイナーチェンジされましたが、どのような進化を遂げたのでしょうか。
中国向け日産シルフィ、ビッグマイナーチェンジ!
近々、ビッグマイナーチェンジが予想されていた日産「シルフィ」が正式に発表されました。
見た目が大きく変わった新型シルフィは中国でどのように進化を遂げたのでしょうか。

シルフィの歴史を辿ると2000年に初代モデルが「ブルーバード」の後継として「ブルーバード シルフィ」という車名で世に出ました。
その後、2012年に登場した3代目モデルからはアメリカで販売されていた「セントラ」と統合されています。
一方の日本市場では3代目モデルを最後に販売を終了となっています。
いま販売されているモデルは上海モーターショー2019で発表。同時に「セントラ」も同年12月のLAオートショーで発表されました。
2021年には「e-POWER」を搭載したモデルが登場するなど、海外ではいまでも存在感があります。
そして現行モデル登場から約6年半、シルフィのビッグマイナーチェンジが中国で発表されました。
正式発表に先立ち、一部情報は中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)への届出情報から判明。
日産はこれに合わせて、シルフィのビッグマイナーチェンジモデルの画像を正式に公開した形です。
工信部への届出情報によると、サイズは全長4656 mm x 全幅1825 mm x 全高1448 mm、ホイールベースが2712 mmとなります。
サイズは現行モデルと大差ないものの、フロントは最近の日産車で採用されている「デジタルVモーション」フェイスを採用。
これにより拡張されたグリルと3眼式ヘッドライトが先進的なイメージを演出します。
ホイールも最近の日産車でお馴染みの切子模様のものを設定しています。
また、ボディはファストバック風セダンへと刷新されました。
従来のモデルでは後部ドアからリアガラスへ伸ばされたCピラーの黒いラインが特徴的でした。
しかし新型シルフィではそれを廃し、ウィンドーのサイドビューを後部ドアより後ろに引き伸ばしたデザインとなります。
緩やかなダックテールを描くテールゲートや水平基調の左右一体型テールライトは、中国で人気を博しているBEV「N7」に近い雰囲気を感じさせます。
これに加え、届出画像からは今までと同様にサンルーフのオプション装備も設定されることが確認できます。
一方、届出情報によるとパワートレインは現行モデルでも採用されているHR16DE型1.6リッター直列4気筒エンジンを搭載するようです。
中国ではHR12DE型1.2リッター直列3気筒エンジンを発電用に搭載する「シルフィ e-POWER」も展開されています。
新型モデルにe-POWERが設定されるかは現時点で不明です。
日産は公式に新型シルフィを「フルモデルチェンジ」と称していますが、ホイールベースやエンジンといった部分に変更がない点を鑑みると、フェアレディZのような「ビッグマイナーチェンジ」と形容するのが正しいでしょう。
新型シルフィは2026年の第1四半期に中国市場で発売すると発表された一方、同じく人気の北米市場にも投入されるかは明らかではありません。
シルフィは2024年、中国で34万2395台を販売して車種別販売ランキングにおいて5位にランクインしました。
中国メーカーの質感向上や値引き合戦によってシェアは奪われているものの、引き続き純ガソリン/ハイブリッドの安価なセダンとして支持されている現状です。
毎月の販売台数も数年前と比べると落ちてはいますが、依然として毎月3万台前後、多い時には4万台弱を販売する月もあります。
現在販売されているモデルが登場から6年半経過。
そうしたこともあり、このタイミングで全面的に刷新することで、シルフィの販売を強化する狙いがあると見られます。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。






































