【衝撃】「レンタカーを勝手に30万円で売却…」 30代主婦の犯行手口は? 神奈川県警が無事発見… 後日談はいかに
神奈川県の30代主婦がレンタカーを返却せず、30万円で外国人に売却するという衝撃的な事件が発生しました。SNSで被害が拡散された後、車は奇跡的に発見されたが、同様の乗り逃げ・転売は計3台に及んでいたようです。被害店舗は再発防止策を進める一方、保険が適用されない現状や、犯人が未だ逮捕されず新たなレンタカーを借りているという驚愕の事実が明らかになっています。
レンタカーを勝手に売った乗り逃げからの売却… 発見されたレンタカーはその後どうなった?
8月半ばに小田原市の格安レンタカー店で発生した「レンタカー売却事件」についてくるまのニュースはこれまで2回にわたって報じて来ました。
この事件は、神奈川県の主婦が三菱「エクリプスクロス」のレンタカーを返却せず、パキスタン人に30万円で売却したことが発端です。
今回、その後の状況を改めて被害者に話を聞きました。

改めて事件の概要をまとめてみたいと思います。
30代の主婦は8月10日から14日までの予定でレンタカーのエクリプスクロスを予約していました。
その後、体調が悪いことを理由に返却日は複数回にわたって延長。
しかし「体調が悪くて返却できない…」というのは実はウソで、驚くことに延長を繰り返す間に30代主婦はエクリプスクロスを売却していたことがわかりました。
主婦の証言によると、「30万円で外国人(パキスタン人)に売った」とのこと。
さらに驚くことに他にもトヨタカローラとスズキハスラーの2台も同じ時期に借りて、同様に外国人に売却されていたことがわかりました。
被害に遭ったレンタカー店の経営者AさんがSNSにて被害報告をしたことで前代未聞の「乗り逃げ&売却」事件はいっきに拡散。メディア記事も拡散されました。
「絶望しかない」と、非常に落ち込んでいたAさんでしたが、その後奇跡が起こりました。
9月5日の朝、Aさんは警察から「エクリプスクロス発見!」の連絡を受けます。
Aさんはクルマを引き取りに警察署に行き確認しましたが、250km走行した形跡がありガソリンは空っぽだったそうです。
しかし大きな損傷などもなくこれからも普通にレンタカーとしては使用可能という状況でした。
あれから1週間。今どのような状況でしょうか。
被害者Aさんに聞いてみました。
―― 発見から1週間経ちました。勝手に売却されたエクリプスクロスは今どういう状況ですか?
エクリプスクロスは現在、点検や整備を行っており車内外の清掃を完了させたうえで、近々、レンタカーとして貸し出しを再開する予定です。
―― エクリプスクロスが返却されなかった間、他に予約をしていた人へはどのように対応されたのでしょう。
エクリプスクロスの当初の予約は8月14日まででしたが、その後、何度も延長されました。
弊社のエクリプスクロスは1台だけなので貸し出すことはできません。
しかし、8月15日から予約されていたお客様に対しては、たまたまその時にアルファードが空いていたので価格(アルファードのほうがレンタカー料金としては上のクラスに該当)はそのままでアルファードにお乗りいただくことで了承をいただきました。
そのあとはエクリプスクロスの予約受け入れを停止しました。
―― 事件のあと、御社の貸し出しシステム等について何か変更されたことはありましたか?
レンタカー店で何かしら問題行動を行う人は、多くが「当日電話予約の現金支払い」です。
事前に予約している&クレジットカード払いの人でトラブルになった(持ち逃げ、乗り逃げなど含む)人はほぼいらっしゃいません。
それで、事件後は、「当日電話予約の現金支払い」の方に関しては、予約時に電話番号を聞いて「本人及びご家族様に連絡をしてちゃんとつながるか?」などの着信確認をするようにしています。
少し、時間はかかってしまいますが犯罪予防のためには仕方ないです。
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―― レンタカー車両に対しては何かありますか?
このような事件が起きた場合、すぐに居場所が把握できるよう弊社で貸し出すレンタカー全車にGPSを装着する予定です。
こちらはレンタカー運営会社の約款で問題なく運用できるタイプを選びました。
―― レンタカー絡みの犯罪は多くは支払いに現金が使われるようですが、もし、今回の事件で30代女性がクレジットカードで支払っていたらどうなっていたでしょうか?
犯人側にも「運転免許に加えクレジットカードまでおさえられている」という意識があるようで、レンタカー本部の統計上でもクレジットカード利用者のトラブル率は相当低いというデータが出ています。
ただし、現金払いをNGとしてクレカ払いのみにすることは、弊社としてまだ決断ができません。
というのも、小田原という場所がら、レンタカーの利用に関して現金払いを望まれる(クレジットカードを所有しない、使わない)人が少なからずいらっしゃいますので。
―― ところでこのような乗り逃げからの売却の場合、レンタカーの保険ではどこまで対応できるのでしょうか?
レンタカー運営会社の保険は事故と盗難だけがカバーされます。
単純な『盗難』であれば、警察に被害届を提出して受理されれば保険金支払いの対象になると思いますが、詐欺・横領については対象外です。
つまり今回のように何度も返却を延長されて、その間に外国人に実は売却していた…というケースでは保険金支払いの対象になりません。
多少保険料が上がったとしても、詐欺横領に関しても保険が適用される特約が付けられると良いのですが。
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30代主婦は現在も逮捕の情報はありません。またそればかりか、犯人宅を訪れたテレビ局の取材によると犯人宅の駐車場にはまたしても「わ」ナンバーのクルマが停まっていたことがわかっています。
このクルマもまた売却する予定なのでしょうか。本人も証言しているのに、なぜ逮捕されないのでしょうか。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。


























