約210万円! トヨタ「2人乗り“FR”モデル」がスゴい! ゴツ顔×斬新「カクカクデザイン」で超カッコいい! 拡張する最新タイ製ピックアップ「ハイラックス“チャンプ”」に注目
「ジャパンモビリティショー2023」で、トヨタが新興国市場向けの新たなピックアップトラックとして発表した「ハイラックス チャンプ」。国内に導入される可能性はないのでしょうか。
可能性しかない! ミドルサイズのピックアップトラックに期待大!
トヨタのタイ法人、トヨタモータータイランドが現地で製造しているミドルサイズのピックアップトラック「ハイラックスチャンプ」。
2023年秋の「ジャパンモビリティショー(JMS)2023」で公開されたものの、日本ではまだ発売されていませんが、一体どのようなクルマなのでしょうか。
![ゴツ顔×斬新「カクカクデザイン」で超カッコいい![「バンコク国際モーターショー2025」出展モデル/Photo:吉川 賢一]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/09/20250909_TOYOTA_HILUX_CHAMP_Thailand_001.jpg?v=1757388311)
ハイラックスチャンプは、トヨタがアジアの新興国市場に向けて開発した、IMVシリーズの新型ピックアップトラックです。
「IMV」とは、「Innovative International Multipurpose Vehicle」の略称で、トヨタが海外生産拠点で製造しグローバルに販売する「世界戦略車」のこと。
IMVシリーズは、2004年にタイでの新型ピックアップトラックを発売して以降、世界180以上の国と地域に導入されており、ピックアップトラックの「ハイラックス」やそのSUV仕様「フォーチュナー」、ミニバンの「イノーバ」など、様々な車種が投入されてきました。
特にハイラックスは、タイでは「国民車」と呼ばれるほど認知されており、これまでに国内累計270万台以上を販売、グローバルでは累計400万台以上を輸出し、「タイの経済へ貢献してきた」といいます。
そんなIMVシリーズとして2023年に初公開となったハイラックスチャンプは、タイのニーズに寄り添ったリーズナブルで新しいシングルキャブのピックアップトラックで、2024年1月よりタイなどで発売を開始しています。
「ハイラックス」の名がついていますが、全幅は1785mmと小幅につくられており(ハイラックスは全幅1855mm)、全長は4970mmのショート(荷室長は2312mm)と5300mmのロング(2647mm)の2タイプ。どちらも広い貨物エリアが用意されていますが、ホイールベースは3085mmで共通です。
エクステリアデザインは、フレーム付きの眼鏡のようなヘッドライトや武骨なフロントグリル、ゴツいデザインのバンパーが装着されたフロントフェイスが印象的です。
パワーユニットは、2リッター直列4気筒と2.7リッター直列4気筒の各ガソリンエンジン、そして2.4リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンの3種類。トランスミッションは2リッターガソリンが5速MT、2.7リッターガソリンが6速AT、ディーゼルは5速MTと6速ATの組み合わせです。
なかでも最上級グレード用のディーゼルエンジンは、最大トルク400Nmのハイパワーを誇ります。
屈強なラダーフレームをベースに、サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン・コイルスプリング式(スタビライザー付)、リアはリーフスプリング式を全車に採用。ホイール&タイヤは、全グレード14インチのスチールホイールが装着されます。
最小回転半径は、ショートが4.9m、ロングでも5.4mと小回り性能も優れています。なお駆動方式は後輪駆動です。
この内容で、タイ市場での販売価格は、最も安い仕様(ガソリン2リッター 5速MT車)が45.9万バーツから。日本円で約211万円からとなっています。
現地でのハイラックスの最安グレードは58.4万バーツから(約268万円から)ですので、3割近く安いプライスです。
日本市場に導入されるとすれば、2.7リッター直4ディーゼルターボエンジン車が有望でしょう。
日本の「軽トラ」やハイラックスとは異なる、新たなマルチユースに活躍するピックアップトラックとして、日本でも人気を集めるかもしれません。
ちなみに昨年2024年10月から、豊田自動織機によるディーゼルエンジンの認証試験不正問題に起因して、ハイラックスが生産停止の状況にあり、国内でも2025年9月初旬現在、注文ができない状況にあります。
その意味でも、ハイラックスチャンプを代わりに国内導入するのもアリではないでしょうか。
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ハイエースチャンプは、荷台を、移動販売や輸送コンテナ、キャンパーなどにつくり替えることで、ビジネスからレジャーまで幅広い用途で使えるよう設計されています。
実際、2025年3月に開催された「バンコク国際モーターショー」では、ハイラックスチャンプをベースとした移動販売車や宅配車、トラキャン(荷台にキャンピングスペースを設けたトラック)などが多数展示されているのを筆者(吉川賢一)も見ていました。
この武骨なフロントフェイスは、日本でもヒットする予感がします。今後のトヨタの動向に注目しましょう。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど




























































