トヨタの最新「“精悍”コンパクトSUV」がスゴい! 340馬力超え“俊足”仕様×全長4.5m級で「ちょうどイイサイズ」! 「C-HR」とはちょっと違う!? 欧州EVモデル「C-HRプラス」に注目!

2025年3月12日、欧州トヨタは新型コンパクトSUV「C-HR+(プラス)」を発表しました。日本では絶版となった「C-HR」ですが、欧州市場では2代目としてHEV(ハイブリッド)とPHEV(プラグインハイブリッド)が販売中。では、新設定されたC-HRプラスはどういったクルマなのでしょうか。

欧州で2025年後半に発売! 日本導入はいつ!?

 2025年3月に欧州トヨタが公開した新型コンパクトSUV「C-HR+(プラス)」。

 日本未導入のモデルですが、そのスタイリッシュなデザインなどがSNSでも話題を集めています。

精悍クーペスタイルがカッコいい日本未導入の「C-HR+」とは!?
精悍クーペスタイルがカッコいい日本未導入の「C-HR+」とは!?

 C-HRプラスは、スタイリッシュで目を引くデザインと広々とした室内空間、416リットルの大容量ラゲッジを備え、実用性も兼ね備えたクロスオーバーSUVタイプのBEV(バッテリーEV:電気自動車)です。

 日本でも販売されている同社のバッテリーEV「bZ4X」と同様に、最新の「e-TNGA」プラットフォームを採用し、専用チューニングのサスペンションによってスポーティな走りも実現しているといいます。

 コンパクトSUVのC-HRといえば、初代が2016年に登場し、一時は大ヒットモデルとなりました。

 しかし国内ではその後、トヨタのなかで多数のコンパクトSUVが多数登場したこともあり、2023年に絶版に。

 いっぽう欧州市場では、同じ2023年に後継の2代目「C-HR」が販売されています。

 日本では販売されていない2代目ですが、今回のC-HRプラスのほうがひと回りボディサイズも大きく、パワートレインもC-HRはハイブリッド(HEV)とプラグインハイブリッド(PHEV)という構成。

 つまりC-HRプラスは、“C-HR”と冠されているものの直接のつながりはなく、むしろbZ4Xのクーペ版に近い立ち位置といえるでしょう。

 そんなC-HRプラスのボディサイズは、全長4520mm×全幅1870mm×全高1595mm、ホイールベース2750mm。bZ4X(全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mm、ホイールベース2850mm)よりもひと回りコンパクトなサイズ感となっています。

 ちなみに2代目C-HRのサイズは、全長4360mm×全幅1795mm×全高1550mm(4WDは1565mm)とさらにコンパクトで、この点でも“ベツモノ”だとわかります。

 走行用バッテリーには、改良を加えたリチウムイオン電池セルを採用した2種類のバッテリーを設定。

 容量57.7kWhのFF仕様の航続距離は455km(欧州WLTP目標値)で、77.0kWhのFF仕様は600km、その4WD仕様では525kmと、十分な実用性を備えています。

 システム出力は、57.7kWhのFF仕様が123kW(167ps)、77.0kWhのFF仕様が165kW(224ps)、4WD仕様が252kW(343ps)。特に4WD仕様は0-100km/h加速を5.2秒でこなすという、俊足ぶりを発揮します。

 エクステリアはbZ4Xに似たボクシーなデザインで、フロントグリルにダクトはなく、ハンマーヘッド形状のフロントマスクが特徴的です。

 サイドビューでは、後方に向かってなだらかに下降するルーフラインが印象的。ホイールベースはbZ4Xより100mm短く、全高も55mm低いため、スポーティかつスタイリッシュなプロポーションとなっています。

 リアのアウタードアハンドルはCピラーに隠されており、2ドアクーペのようなシルエットを演出しています。

 インテリアでは、14インチの大型マルチメディアディスプレイが存在感を放ちます。

 ダッシュボード奥にはメーターパネルを配置し、直線基調のインパネにはイルミネーションを組み込み、センターコンソールには2基のスマホ非接触充電器を搭載。また、サイドミラー部の三角窓により運転席からの視界も良好で、非常に扱いやすいことが想像できます。

 基本的なデザインはbZ4Xとほぼ共通ながら、操作性を高める工夫によって、より熟成されたインテリアに仕上がっているといえるでしょう。

※ ※ ※

 C-HRプラスは欧州で2025年後半からの発売が予定されており、日本市場への導入も期待されます。

 価格はまだ発表されていませんが、bZ4Xと同程度であれば550万円前後(消費税込み)からとなり、CEV補助金を考慮すれば実質450~500万円には収まることが期待されます。

 魅力的なデザインを備えたスポーティなBEVとして、ヒットする可能性も十分にあるのではないでしょうか。

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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