国産よりも日本サイズ? ドイツ製小型EVをヤマト便テストか 宅配業界にもEVの波!?

謎のヤマト便EV、ドイツ・DHLの子会社が生産する小型商用車EVだった

 車好き仲間のネットワークを駆使して尋ねたところ、初見から15分で車種が判明しました。

ドイツ・DHLの子会社ストリートスクーター社製の小型EV「Work L BOX」の荷台にヤマト便の「クール宅急便」。ヤマト運輸と国内テストか?(写真:加藤博人)

 生産メーカーはドイツNRW州にある、アーヘン工科大学院発のストリートスクーター社で、車種はその中の「Work L BOX」という小型の商用車のようです。同社は世界最大の国際輸送物流会社DHL(ドイツポストの傘下)の生産子会社で、他にもフォード・トランジットをベースにした大型EVトラックなども含め、2017年は約7000台を生産し、DHL社向け車両として納めています。やがては、DHLの全車両がストリートスクーター社のEVに入れ替わる予定とのことです。

 実はヨーロッパを中心に全世界に向けて、同社のEVを売り込んでいる最中らしく、日本へも5月下旬に最高技術責任者であるファビアン・シュミット氏が来日してプレゼンテーションを行っています。

これまでの、日本製EV集配車とちがうところは?

 ヤマト運輸ではこれまでも、トヨタ「ダイナ」のEVトラックや、軽ワンボックスEVの三菱ミニキャブ・ミーブ バンなどのEV集配車を導入してきました。しかし、「Work L BOX」のような小型+冷蔵/冷凍貨物室+EVの集配車は国産車にベース車両がなかったこともあり、存在していませんでした。

「Work L BOX」の強みはやはり、道路幅の狭い市街地や住宅地でも小回りの利く小さめボディであること、それでいて貨物室の左右、後ろにかなり広めの開口部を持ち、それぞれアクセスできるのが便利に使えそうです。

 ボディサイズは全長4709×全幅2087×全高2039mm(本国仕様)と全長はおよそ小型車サイズ、全高も車高2.1mなので、一般的なマンションやビルの地下駐車場にも入れるでしょう。貨物室部分の全幅は2mですが、運転席周りの車幅は軽自動車以下。ドライバーの目線も低く、見切りもよさそうなので死角も少なそうです。住宅密集地などで小さな子どもが飛び出してきても瞬時に気づいて対処できるでしょう。

ほぼ国産車だったヤマト便もついに輸入EV導入か!?

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