クルマが自転車に追突し男性死亡、中国籍の男が逮捕! ネット上では大きな反響も… 元警察官が解説

東京・中野区の路上で自転車がクルマに追突され、自転車に乗っていた男性が死亡した事故で、クルマを運転していた中国籍の男が逮捕されました。このニュースに対しては、外国人による重大事故を懸念する声が多く寄せられています。

ネット上では「外免切替では?」「免許を取得した経緯を調べてほしい」などの声相次ぐ!

 2025年8月17日午後4時10分頃、東京都中野区の青梅街道において、クルマが自転車に追突する事故が発生しました。

 この事故により自転車に乗っていた53歳の男性が歩道の街路灯の柱に頭を強く打ちつけ、意識不明の状態で病院に搬送されましたが、その後死亡しました。

 このニュースに対しては、外国人による重大事故を懸念する声が多く寄せられています。

クルマが自転車に追突する事故が発生(画像はイメージ/フォトAC)
クルマが自転車に追突する事故が発生(画像はイメージ/フォトAC)

 警視庁はクルマを運転していた33歳の会社役員で中国籍の男を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕し、今後容疑を過失運転致死に切り替えて事故の原因などを捜査する方針です。

 なお逮捕された男は警察の調べに対し、「自転車にぶつかり、人にケガをさせてしまったことに間違いありません」と容疑を認めています。

 この事故に対してインターネット上では「都内の青梅街道や甲州街道などは片側2車線といってもその幅がクルマ2台ギリギリで、道路の左端は自転車が安全に走行することに無理がある」「都内は無理矢理、自転車通行帯を作ってる場所多いよね」など、自転車が車道を安全に通行できる環境作りが不足しているという声が聞かれました。

 さらにクルマの運転手が中国籍だったことについて「どういう経緯で免許を取得し運転していたかをしっかり調べてほしい」「外免切替の弊害では?」「外国人の事故率は高いと思う」といった意見も多く寄せられています。

 現在のところ、逮捕された中国籍の男がどのような方法で運転免許を取得したかは明らかになっていないものの、インターネット上では外国の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える「外免切替」によって取得したのではないかとの指摘が上がっています。

 そもそも、外国人が日本で車両を運転する際には以下のいずれかの運転免許証が必要です。

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1 日本の運転免許証
2 ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証
  アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダなどが対象
3 日本と同等レベルの免許制度を有している国または地域の運転免許証(大使館や領事館などが作成した日本語の翻訳文が添付されているものに限る)
スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、台湾などが対象
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 ただし上記2や3の運転免許証は、日本に上陸した日から1年間または当該運転免許証の有効期間のいずれか短い期間までしか運転ができません。

 加えて、上記2や3に該当しない国や地域の外国人の場合は、日本の運転免許証を取得する必要があります。

 そのような事情から外免切替によって日本の運転免許証を取得する外国人は年々増加傾向にあり、2024年中は6万8623人もの外国人が日本の運転免許証を取得しています。

 しかし外免切替の制度をめぐっては、これまで「書類審査の基準が緩い」「試験が簡単すぎて外国人が容易に日本の免許を取得できてしまう」などの意見が寄せられてきました。

 2025年8月現在、原則として外免切替の手続きは「書類審査→適性試験→知識確認→技能確認」という流れで実施されており、知識確認は日本の交通ルールを問う試験、技能確認は運転技術をチェックする試験です。

 そして技能確認に合格すれば、日本の運転免許証が交付されます。

 驚くべきことに、書類審査に関しては日本に住民票がない観光客といった短期滞在の外国人であっても、「旅券」と「一時滞在証明書」があれば手続きの申請ができてしまう状況です。

 これにより、一時滞在先のホテルを住所地として日本の運転免許証を取得する外国人が後を絶ちません。

 また知識確認については、問題が○×形式でわずか10問しか出題されない上7問以上正解で合格できるほか、20数か国の言語で受験できるという実態があります。

 これらの「外国人優遇」ともとれる手続き内容には大きな批判が寄せられ、警察庁は2025年7月、外国人観光客を外免切替制度の対象外とすることや知識確認の問題数を50問まで増やすなど、審査・試験を厳格化する方針を明らかにしています。

 この新しい外免切替制度は、パブリックコメント(意見公募、すでに終了)を経て今年10月1日から運用が開始される予定です。

※ ※ ※

 警察庁によると、2025年1月~6月までの半年間に外国人運転者が起こした死亡・重傷事故は258件で、近年増加傾向にあります。

 また、そのうち218件(全体の84.5%)で日本の運転免許を持っていたことが判明しており、事故増加の原因のひとつとして「外免切替者の増加」が指摘されています。

 10月からは新しい外免切替制度が始まりますが、最終的に手続き内容がどのように変わるのか、その動向に注目が集まっています。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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