夏の「暑すぎるクルマの室内」どうすれば効果的に冷やせるの? 「駐車する向き」も重要だった!? “車のプロ”が実践している方法が判明!
夏の暑い時期、クルマの室内は非常に高温になります。暑くなり過ぎた車内を効果的に冷やすにはどうすればいいのでしょうか。
「暑すぎるクルマの室内」効果的に冷やす方法は?
全国各地で猛暑日が連続する夏場は、炎天下ではクルマの室内の温度が急上昇します。
ダッシュボードやハンドルなどは熱すぎて触れず、50度を超える車内温度になることもあり、すぐに走り出したくても、まずは暑すぎる車内温度をどうにかしないといけません。
そこで、都内の自動車販売店スタッフ D氏に、展示車両の車内温度上昇にどのような対策をしているのか聞いてみました。

「夏の強烈な日差しは車内温度の上昇を招くだけでなく、塗装面や樹脂製パーツ、ダッシュボードやゴム製品の温度上昇に加え、紫外線による劣化、いわゆる日焼けも進みます。
これを抑制するための対策として有効なのが、駐車位置の変更やサンシェード、断熱材の活用です。
日陰などに車両を移せればベストで、弊社でも高額車はなるべくガレージ内での展示や日陰に移動させるなどの対処を行っています」
ただし、常に日陰がある環境というのは難しく、炎天下に駐車せざるをえないこともあります。何かいい方法はないのでしょうか。
「紫外線をブロックする保護フィルムなどをボディ全体に施工する方法もありますが、非常に高額です。まずはしっかりと定期的にコーティングを施し、紫外線からボディを守るのがベターです。
また後席のサイドウインドウやリアウインドウにUVカット効果を持つスモークフィルムを貼り、車内温度の上昇を緩和させるのもひとつの方法でしょう。
南向きに停める場合はサンシェードを使用、ない場合はできるだけ北向きに停めるというのも地味ながら効果はありますし、ダッシュボードやハンドルを白、または黄色のタオルで覆っておくだけでも、熱くて触れないという事態は避けられます」(自動車販売店スタッフ D氏)
白や黄色のタオルで車内を覆うのは、明るい色は日差しを反射する効果のあるからだといいます。
では、実際に熱くなりすぎた車内温度を効果的に冷やす方法はあるのでしょうか。
「非常にアナログ的な手法ですが、左右のドアを開け、そのうち一方のドアをうちわの要領で数回開閉させ、温まりすぎた車内の空気を強制的に入れ替えることも有効です。
また、窓を全開にしてエアコンを『外気導入』モードで全開にすることも効果があります」
まずは熱くなった車内の空気を入れ替えることが重要です。実際にD氏も試乗予定のある展示車両は、事前にドアを全開にし、外気導入でエアコンを稼働させておくそうです。
JAFの実験でも「助手席側のウィンドウ全開+運転席側のドアを複数回開閉」で車内温度が7.5度も下がったという検証結果が公表されています。
そして、暑くなった車内で気をつけたいのが、常設される電子機器です。
ドライブレコーダーやETCなどの精密機器は熱に弱く、誤作動の原因になります。
一般的なサンシェードではダッシュボードの表面を日光から遮ってくれますが、フロントウインドウに設置された精密機器は直射日光に晒されたままがほとんどで、ドライブレコーダーが動作不良を起こし、肝心な場面で撮影できていなかったということも稀にあります。
特にSDカードなどのメモリー媒体は不具合を起こしやすいので、ちゃんと撮れているか作動状況を確認することをお勧めします。
同様にETCのカードも挿しっぱなしは控え、乗るたびに挿入するほうが不具合を減らせるでしょう。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。




















