罰金最高50万円!車検切れ車の取締りへ「ナンバー自動読取取得装置」いよいよ本格運用開始
車検切れの取り締まりを強化する理由とは?
国交省の試算によると、全国で約20万台の無車検車が公道を走行しているとのことですが、なぜ急に無車検車の取り締まりを強化するのでしょうか? 国土交通省自動車局整備課に聞いてみました。
――車検切れの車に対してはこれまでどんな対応を?
車検切れの車はバイクを含めると全国で約510万台存在します。そこから無作為に抽出して、引き続き運行する場合は車検を受けてくださいという注意喚起のはがきを送ってきました。
また、平成26年度から、幹線道路にカメラを一定期間固定してナンバーを読み取り、そこから車検切れの車を検出し、ハガキで警告をしてきました。しかし、ハガキ送付だけでしたので可搬式ナンバー自動読取装置を導入し、対面で指導することとしました。
――2018年度から本格導入されるそうですが、いつ頃になるのでしょうか?
昨年9月末より全国5か所で実証実験を行った結果から、現在、機器の見直しを行っています。それが終われば、全国の運輸局に一斉導入して、警察と連携して行う街頭検査で使用することとしています。
詳細な時期はお伝え出来ないのですが、数か月以内には導入の予定です。可搬式なので、固定して同じ場所で検査をするのではなく、様々な場所で行います。
――車検切れ車が見つかった場合、どうなるのでしょうか?
車検が切れた車のドライバーに警告書を交付し、その後警察に引き渡します。車検切れの車は公道を走ることはできませんので、その場で車載専用車等により移動していただくことになります。
※ ※ ※
2018年度中に導入される車検切れ検知の新システムは、移動式オービスで速度違反を取り締まる方式に似ていますが、発覚するとそれ以降、車に乗れなくなる(移動させられる)ことが大きな違いです。
車検の時期は家族で共有する車両であったり、会社の車だったりすると、あまり気に留めないこともあるかもしれません。今一度、フロントガラスに貼ってある車検ステッカーや車検証をチェックして、車検がいつまでなのかをしっかり確認しておきましょう。
【了】
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。