三菱「新型グランディス」 13年ぶり“復活”で「カローラクロス」級の“全長4.4m”手頃サイズに精悍「ダイナミック顔」採用! SUV化で復活した「懐かしモデル」 日本投入に期待
三菱がヨーロッパで発表した新型「グランディス」。懐かしい車名がコンパクトSUVとして復活しました。日本への導入も期待したいこの新型モデルを紹介します。
日本導入も期待したい「グランディス」
三菱自動車工業(三菱)は2025年7月2日にヨーロッパ市場向けの新型コンパクトSUV「グランディス」を世界初公開しました。
モデル名としては2012年の終売以来、久々の復活となるグランディスですが、3列シートのミドルサイズミニバンであった先代までとは、大きくコンセプトが異なります。
日本市場への導入も望みたいこのモデルについて紹介していきます。

コンパクトSUVとして登場した新型グランディスのボディサイズは全長4410mm×全幅2000mm×全高1580mm。
全長はトヨタ「カローラクロス」やマツダ「CX-30」など、CセグメントSUVに近い長さですが、全幅はスーパースポーツカー並みの2000mmとかなりワイドです。全高も1580mmと低めなため、SUVとしてはかなりワイド&ローといえます。
フロントに三菱の最新デザインアイデンティティである「ダイナミックシールド」を採用したエクステリアは、ワイド&ローなボディサイズを活かしたものとなっていて、都会的な印象と力強い印象を与えています。
用意されるパワーユニットは1.3リッターターボのマイルドハイブリッドと1.8リッターのハイブリッドの2つ。
ヨーロッパ仕様らしくマイルドハイブリッドモデルでは6速MTと7速DCTの2つからトランスミッションを選ぶことが可能で、最高出力は103kW(140PS)となっています。
ハイブリッドモデルはシステム出力115kW(156PS)となっていて、そのシステムはリリースによると以下の通りです。
「最高出力80kWの1.8リッター自然吸気4気筒ガソリンエンジンに36kWの駆動用と15kWの発電用の2つのモーター、インバーターとコンバーターを内蔵したパワーエレクトロニクスボックス、1.4kWhの駆動用リチウムイオンバッテリー、走行状況に応じて駆動を最適化するスマートマルチモードギアボックストランスミッションを組み合わせています」
このように聞くとややこしく感じてしまうかもしれませんが、ピンときた人はいるはずです。
というのは、日本でも導入されているルノーのハイブリッドシステム「E-TECH」と同じシステムと思われます。新型グランディスはルノー社のバリャドリード工場で生産されることを考えても、かなりルノー色の強い三菱車といえるでしょう。
プラットフォームも同様で、ルノーからOEM供給を受けている「CMF-B」プラットフォームを採用しています。
これは三菱が2023年にヨーロッパで発売を開始したコンパクトSUVの「ASX」、コンパクトハッチバックの「コルト」のほか、ルノー「ルーテシア」現行モデルや「アルカナ」などと共通のものです。
リアシートには160mmの前後スライド機構を有していて、ラゲッジスペースは434~566リッターの容量を確保。さらにリアシートを倒すと1455リッターまで拡大します。
そのほかインテリアで注目ポイントといえるのがインフォテインメントシステムです。
Googleのシステムを搭載しており、音声認識でエンターテインメントや通話、エアコンの温度調整が可能なGoogleアシスタントやGoogleマップ、各種アプリが利用できるGoogle Playなど、利便性と拡張性を備えたインフォテインメントシステムとなっています。
ヨーロッパ市場向けの新型SUVであるグランディスは、現在のところ日本市場での展開は予定されていません。
しかし、かつてヒットした車名の復活ということや、採用されているメカニズムや装備面を見てみると、日本のクルマ好きも注目したくなる1台といえます。
Writer: 西川昇吾
1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。






























































