マツダの「“7人乗り”ミニバン」がスゴかった! ファミリーカーなのに“超パワフル”な「爆速ターボエンジン」搭載! 走りが強烈すぎる「斬新ミニバン」MPVとは!
かつてマツダが販売していたミニバン「MPV」には強力なターボエンジンを搭載するモデルがありました。どのような特徴があったのでしょうか。
走りが強烈だったミニバン「MPV」のターボ仕様とは?
マツダが2016年まで販売していたミニバンに「MPV(エムピーブイ)」というモデルがありました。
初代は1988年に登場し、1999年には2代目が発売。2006年には3代目モデルが発売されましたが、この3代目には、強力なターボエンジン搭載したスポーティなモデルが設定されていたのです。
一体どのようなモデルだったのでしょうか。

3代目MPVのキャッチコピーは「スポーツカーの発想で、ミニバンを変える」。このキャッチコピーのとおり、ミニバンでありながらも、非常にスポーティなエクステリアと走行性能を持った一台でした。
ボディサイズは全長4860mm×全幅1850mm×全高1685mmと、全高以外は国産ミニバンでは大きなサイズとなっており、特に横幅は当時の国産ミニバンとしては最大でした。
乗車人数は最大8人(後に最大7人乗りへと変更)で、乗車人数に合わせて多彩なシートアレンジが可能な点もMPVの特徴です。
一般的にボディサイズの大きなミニバンは、“迫力のあるエクステリア”のモデルが多いのですが、その点3代目MPVは全体的にスマートかつスタイリッシュなデザインを採用。
2008年にはマイナーチェンジが行われ、フロントフェイスをスポーティなタイプに変更し、よりシャープな雰囲気となりました。
そして、3代目MPVの大きな特徴がエンジンラインナップです。
2代目まではNA(自然吸気)モデルのみでしたが、3代目になってターボモデルを初めて追加。
このターボエンジンは「マツダスピードアテンザ」に搭載されていた、2.3リッター直列4気筒直噴ターボの「L3-VDT型」(最高出力272馬力、最大トルク38.7kgm)がベース。
ミニバンに搭載するためにチューニングが施されており、最高出力245馬力、最大トルク35.7kgmと若干パワーが抑えられていますが、それでも非常に強力なパワーとトルクを誇るエンジンです。
特に評価されたのが強力なトルクからくる加速で、大きくて重いボディをものともしない走りを見せました。
一方、取り回しの良さもポイント。ボディサイズは大きいものの、最小回転半径は5.7mと、2代目と変わらない数値でした。
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大人数が乗車でき、さらに多彩なシートアレンジが可能な大型ボディと、その大きな車体をグイグイ引っ張る力強いエンジン、それでいて取り回しが良い3代目MPVは、魅力的な要素がたっぷりと詰まったモデルでした。
しかし、魅力のひとつであった「走行性能の高さ」は、ユーザーが求めているポイントとは違ったようで販売数は伸びず、残念ながら2016年で販売終了となってしまいました。
Writer: 大西トタン@dcp
(株)デジタル・コンテンツ・パブリッシング所属の編集者・ライター。幼少期に父親と一緒に灯油でエンジンのプラグを磨いたのをきっかけに車好きになる。学生時代はレーサーを目指しカートに挑むも挫折。現在は磨いた腕と知識を武器に自動車関係の記事をメインに執筆。趣味は週末に愛車フリードでのグルメ自販機巡り。





























