車内にある「謎のぐるぐるボタン」の意味とは? 実は「思わぬ事故」を防ぐ効果も! 知ってトクする“めちゃ便利な使い方”って?

車内のナビやエアコンなどの操作ボタンの中には、渦巻きのような独特なアイコンが描かれたボタンも存在しています。一体どのような場面で使うものなのでしょうか。

“事故防止”にも繋がる「ぐるぐるボタン」って?

 近年、クルマの操作機能をディスプレイに集約する傾向から、物理ボタンが減少するクルマが増えています。

 しかし、「運転中の操作がしにくい」「複数の操作をしないと機能にたどり着けない」といったユーザーの声を受け、一部のメーカーでは物理ボタンを復活させる動きも見られます。

 ナビやエアコンなどの操作ボタンの中には、渦巻きのような独特なアイコンが描かれたボタンも存在しています。

 このボタンはどのような場面で使うものなのでしょうか。

なぞの「ぐるぐる」マークの正体とは?[画像はイメージです]
なぞの「ぐるぐる」マークの正体とは?[画像はイメージです]

 このボタンの正体は、カーエアコンの「内気循環モード」を切り替えるスイッチです。

 カーエアコンには、内気循環モードと外気導入モードの2つの主要な機能があります。

 内気循環モードは車内の空気を循環させ、外部の空気を取り込まない仕組み。

 一方、外気導入モードは車外の新鮮な空気を車内に取り込みながら空調を行い、換気のような役割を果たします。

 これらのモードを状況に応じて使い分けることで、快適な車内環境を維持できます。

 内気循環モードの最大の利点は、外部の空気を遮断することで不快な要素を防げる点にあります。

 たとえば、渋滞やトンネル内では、他の車両の排気ガスや不快な臭いの侵入を防ぐことができます。

 また、夏の暑さや冬の寒さで車内外の温度差が大きい場合、内気循環モードを使えば調整した車内の空気を外気で無駄にせず、エアコンの効率を高め、燃費の節約にも繋がるのです。

 一方、外気導入モードは車内に新鮮な空気を供給し続けることで空気を清潔に保つメリットがあります。

 車内にこもった臭いを新鮮な空気で換気できるほか、長時間の運転で車内の二酸化炭素(CO2)濃度が上昇し、集中力低下や眠気を引き起こすリスクを軽減することも可能です。

 日本自動車連盟(JAF)の実験によると、内気循環モードで東京都内の市街地を1時間走行した際、車内のCO2濃度が最大6779ppmに達したと報告されています。

 研究では、CO2濃度が3000ppmを超えると疲労感や注意力低下、眠気、頭痛などの症状が現れる可能性があり、安全運転に影響を与える恐れがあるといい、そのため長時間の運転では定期的に外気導入モードに切り替えることが有効的といえるでしょう。

 内気循環モードの歴史をたどると、この機能はカーエアコンの進化とともに発展してきました。

 初期のクルマにはエアコンがなく、換気は窓を開けるのが一般的でした。

 しかし、1960年代以降、カーエアコンが普及すると、内気循環と外気導入の切り替え機能が導入され、季節や環境に応じた車内環境の調整が可能になり、快適性と安全性が向上。

 現代では、エアコンフィルターの性能が向上し、花粉や黄砂、PM2.5などの微粒子をある程度除去できるため、外気導入モードでもクリーンな空気を取り込みやすくなっています。

 内気循環モードと外気導入モードは、状況に応じて使い分けることで効果を発揮します。

 夏場に車内が高温になっている場合、まず外気導入モードに設定し、窓を開けて熱気を排出するのが効果的です。

 車内が涼しくなったら内気循環モードに切り替え、冷えた空気を効率的に循環させて快適な温度を維持します。

 梅雨や高湿度の日には、フロントガラスが曇りやすいが、内気循環モードでエアコンの除湿機能を活用すれば湿気を除去し、視界を確保することができます。

 冬場の寒い時期にフロントガラスが曇った場合は、外気導入モードに切り替え、乾燥した外気を取り込みながらデフロスターを使用すると、温風をフロントガラスに吹き付けて曇りを迅速に除去することが可能です。

 花粉や黄砂の季節に外気導入モードで空気を取り込むことに不安を感じる場合でも、現代のクルマに搭載されている高性能なエアコンフィルターは花粉やほこりをある程度除去できます。

※ ※ ※

 内気循環モードと外気導入モードを適切に使い分けることで、車内の快適性と安全性を高めることができます。

 短時間の運転や空気が汚れている場所では内気循環モードを使い、長時間の運転や新鮮な空気が必要な場面では外気導入モードを選ぶのが賢明です。

 また、エアコンの効率的な使用は燃費向上にも寄与し、環境に優しい運転につながります。

 状況に応じて活用することで、より快適なドライブを楽しめることでしょう。

【画像】「えっ…!」これが高速道路で「絶対やってはいけない」行為です!(30枚以上)

参加無料!Amazonギフト券贈呈 自動車DXサミット BYD登壇 最新事例を紹介(外部リンク)

画像ギャラリー

Writer: くるまのニュース編集部

【クルマをもっと身近にするWEB情報メディア】
知的好奇心を満たすクルマの気になる様々な情報を紹介。新車情報・試乗記・交通マナーやトラブル・道路事情まで魅力的なカーライフを発信していきます。クルマについて「知らなかったことを知る喜び」をくるまのニュースを通じて体験してください。

実績500万人超!お得に車売却(外部リンク)

新車不足で人気沸騰!欲しい車を中古車で探す

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る

【2025年最新】自動車保険満足度ランキング

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー