三菱の新型「グランディス」発表! “13年ぶりに復活”も「7人乗りミニバン」から「コンパクトSUV」へ! 「6速MT」も設定の欧州仕様が登場! 「日本でも展開」された“懐かしいモデル”の歴史とは?
2025年7月1日に、三菱は欧州市場向けに新型「グランディス」を発表しましたが、その車名を冠したミニバンがかつて日本市場で展開されていました。このグランディスは、これまでどのような歴史を辿ってきたのでしょうか。
13年ぶりに復活!どんなクルマ?
三菱は2025年7月1日、欧州市場向けに新型SUV「グランディス」を発売すると発表しました。
グランディスという名前は、2003年から2012年まで日本市場で販売されていた同社のミニバンに使用されていたもので、13年ぶりに復活することになります。
では、これまでグランディスはどのような歴史を辿ってきたのでしょうか。

初代グランディスは、2003年から2012年まで販売されていたミニバンです。
三菱は1983年からミニバン「シャリオ」を展開しており、1991年に2代目、1997年に3代目を発売。
3代目が発売時に車名をシャリオから「シャリオグランディス」に変更し、ここで初めてグランディスの名称が登場しました。
そして、2003年にシャリオグランディスが販売終了し、後継として登場したのがグランディスです。
車名からシャリオが外れ、サブネームだったグランディスが正式名称となりました。
グランディスは5ドアミニバンで、全長4755mm×全幅1795mm×全高1655mmの3ナンバーサイズのボディを採用。
ラテン語で「雄大」を意味する車名の通り、大きく堂々としたスタイリングが特徴でした。
室内空間も広く、最大7人乗車が可能。
ただし、7人乗車時はやや手狭に感じるものの、同クラスでは比較的ゆとりのある設計でした。
パワーユニットには新開発のMIVECエンジンを搭載し、トランスミッションは4速AT、5速または6速MTを選択可能。
駆動方式はFFと4WDが用意されていました。
エクステリアデザインも特徴的で、当時のデザイン部長オリビエ・ブーレイ氏が手掛けた、グリル中央を山型にし左右を分断する個性的なフロントフェイスが話題に。
このデザインは「ブーレイ顔」と呼ばれ、三菱の複数モデルに採用されましたが、「鼻の穴のよう」との不評や、一部車両で性能低下を引き起こす問題が発覚し、短期間で採用が終了したレアなデザインとなりました。
グランディスは三菱の次世代ミニバンとして期待されましたが、3ナンバーサイズのミニバンやステーションワゴンタイプの需要低下、三菱の経営事情もあり販売は振るわず、2012年に販売終了。
それから13年後の2025年7月、今回の発表でグランディスの名が復活したというわけです。
新型グランディスは、かつてのミニバンではなくコンパクトSUVとして登場。
プラットフォームにはルノーからOEM供給される「CMF-Bプラットフォーム」を採用しており、「ASX」や「コルト」にも使用されています。
エクステリアは、三菱の近年のデザイン言語である「ダイナミックシールド」を採用し、大きく迫力のあるグリルが特徴的です。
サイドシルエットはルーフラインが後方に向かって流れるデザインで、ダイナミックな印象を強調しています。
パワーユニットは、MHEV(マイルドハイブリッド)とHEV(ハイブリッド)の2種類を用意。
MHEVは6速MTまたは7速ATに対応し、HEVは走行状況に応じて駆動を最適化する「スマートマルチモードギアボックストランスミッション」を採用しています。
※ ※ ※
かつてミニバンとして市場に登場したグランディスは、人気を集められず姿を消しましたが、今回SUVとして復活を遂げました。
当面は欧州市場のみでの販売ですが、日本での発売にも期待が寄せられます。
今後の展開に注目です。
Writer: 大西トタン@dcp
(株)デジタル・コンテンツ・パブリッシング所属の編集者・ライター。幼少期に父親と一緒に灯油でエンジンのプラグを磨いたのをきっかけに車好きになる。学生時代はレーサーを目指しカートに挑むも挫折。現在は磨いた腕と知識を武器に自動車関係の記事をメインに執筆。趣味は週末に愛車フリードでのグルメ自販機巡り。





























































