全長3.4m! スバル斬新「“7人乗り”ミニバン」がスゴイ! ほぼ「軽ボディ」でも“大人4名”が「車中泊」可能! 3列シート採用した“超狭小”ミニバン「ドミンゴ」とは!
かつてスバルは、軽ワンボックスカーの車体に3列シートレイアウトを有し「7人乗車」を実現した斬新なモデルを販売していました。一体どのようなクルマだったのでしょうか。
全長3.4m! スバル斬新「“7人乗り”ミニバン」がスゴイ!
2025年7月現在、スバルの国内における新車ラインナップには、「3列シート」を搭載したモデルは存在しません。
しかし過去を振り返ると、スバルは3列シートを備えた実用的なモデルも数多くラインナップしていました。
そしてその中には、わずか“全長約3.4m”という極小のボディに7人が乗車でき、さらに4人で車中泊も可能という驚くべきモデルも存在していたのです。
![全長3.4m! スバル斬新「“7人乗り”ミニバン」がスゴイ![画像提供:SUBARU]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2025/04/20240426_SUBARU_DOMINGO_000.jpg?v=1714114695)
それこそが、1983年に登場したワンボックスカーの「ドミンゴ」です。
同車は、軽ワンボックスカーである4代目「サンバー」をベースに開発されており、ボディサイズは全長3425mm×全幅1430mm×全高1900mm(4WDモデル)。
全高を除けば軽自動車をわずかに膨らませた程度のコンパクトな車体が目を引きます。
しかもこのボディサイズは、ベースのサンバーに大型バンパーやサイドモールを追加したことで拡大した値で、ボディシェル自体はサンバーそのまま。
つまり室内空間は軽自動車サイズのままなのですが、スバルが巧みなシートレイアウトを採用したことで、驚異的な“7人乗車”を可能としています。
このような初代ドミンゴには、パワーユニットとして、最高出力は48馬力を発揮する1リッター直列3気筒エンジンをリアに搭載。
48馬力というエンジン出力は現在の軽自動車並といったところですが、後のマイナーチェンジで排気量を拡大したほか、駆動方式にはRRの2WD車にくわえてフルタイム4WDも用意したことで、悪路や降雪地域のユーザーから支持を獲得します。
そしてドミンゴは1994年にはフルモデルチェンジを迎え、2代目モデルに切り替わります。
この2代目では、初代同様にサンバー(5代目「ディアス」)をベースに開発され、また3列シートも変わらず搭載。
ボディサイズも全長3525mm×全幅1415mm×全高1995mm(4WDモデル)と、全長が若干延長しているものの、初代とほぼ変わらないコンパクトさにより、使い勝手を維持しています。
そして2代目ドミンゴ最大の特徴は、「ポップアップルーフ」を備えた仕様「アラジン」をメーカー純正で設定していること。
ポップアップルーフを展開して確保したスペースは、就寝エリアとして利用可能で、最大4人が車中泊できます。
アウトドアや車中泊が一過性のブームを超えてすっかり定着した現在から振り返ると、いかにスバルに先見の明があったのかを痛感する仕様です。
しかし、この2代目ドミンゴが発売した当時は、豪華かつ乗用車ライクな新型ミニバンが各社から次々と登場しており、時代の波には乗り切れなかったドミンゴは1998年末に生産を終了。
小さなボディに夢を詰め込んだようなユニークなモデルでしたが、残念ながらそれ以降は、同様の構造を採用した新車は登場していません。
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先述のように、アウトドアが趣味として定着した現在では、狭い悪路でも走行可能で、現地でキャンプできるようなクルマを求めるユーザーが再び増加しつつあります。
このような声がさらに大きくなり、かつてのように小型3列シート車の需要が高まれば、今でも根強い支持を受けるドミンゴのようなモデルがスバルから復活する可能性も、完全には否定できないでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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