ホテル代が浮いてサイコーな「車中泊」でも高速道路のSA・PAでやっちゃダメ? 知らなかったじゃ済まされない! 「クルマの中で寝泊まり」するときの“NG行為”とは!
昨今、物価の高騰やインバウンド需要により、ホテルなどの宿泊費が高くなっています。そんななか、費用を抑えるため「車中泊」する人も増えているようですが、どのようなことに注意すべきなのでしょうか。
高速道路のSA・PAで「車中泊」なぜやっちゃダメ?
さまざまな物の価格が高くなっている昨今、特に宿泊費が高騰しており、費用を抑えるために、クルマのなかで寝泊まりする「車中泊」を選択する人が増えていようです。
車中泊するには、どのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。キャンプ歴20年以上のベテランキャンパー K氏に詳しく聞いてみました。

車中泊するうえで必要なアイテムは、マットや寝袋といった寝具、夜間用の照明、日差しを遮ったりプライベートを確保するためのサンシェードやカーテンといったところ。
季節によっては、快適性を高める装備として暖房や冷房、電子機器用の電源、食事も楽しみたければ調理器具もあると心強いです。
アウトドアな環境で車中泊することも多く、夜間から朝方は冷え込みが厳しいエリアや季節は保温性の高い寝具は必要です。
また、K氏はトイレの確保も重要だといい、できれば入浴施設がそばにあれば車中泊の快適性はさらに向上するそうです。
「車中泊で最も気をつけたいのが換気です。虫対策や防犯の観点から、クルマを閉め切った状態で寝たいのですが、狭い車内でエアコンなどを使用した状態で寝ているうちに、排ガスの逆流などで一酸化炭素中毒になることもあります。
特にミニバンは後部座席の窓を開けないことも多いので、空気の通り道を確保しておくことが重要です」
車中泊に適した場所を選ぶことも大切です。トイレや入浴施設が完備されており、車外でバーベキューなどを楽しめるオートキャンプ場などを利用するのが安全だと言えるでしょう。
しかし、目的地周辺に便利な施設があるとは限りません。そうなると、高速道路のサービスエリアやパーキングエリア、道の駅、無料駐車場などで車中泊したくなります。
「SA/PAや道の駅の登録条件には『休憩(安全な運転をするために必要な休憩)機能』が盛り込まれており、現在は○時間以内といった制限は設けられていません。
ただし、国土交通省からも『道の駅は休憩施設のため、車中泊はご遠慮を(仮眠はOK)』との通達も出ているため、周囲に迷惑をかけないという観点から別の場所を探したほういいかと思います」(ベテランキャンパー K氏)
やはり、オートキャンプ場などで一定区画を借りて車中泊するのがよさそうです。費用はかかるもののホテルより安いですし、設備もひと通り整っているので、安心してゆっくり寝ることができるでしょう。
また、キャンプ仕様のクルマはエンジンをかけずにエアコンを使用することができますが、普通のクルマはアイドリングしながらカーエアコンを作動させることになります。
夏場はカーエアコンをつけないと、車内が暑くて寝られないでしょうが、実は周囲のクルマにとっては迷惑行為となり、注意が必要です。
「静まり返った夜間では、鳴り続けるエンジン音は騒音に感じるものです。また大音量での音楽や深夜まで大声での会話(飲酒するとさらに)、場合によっては花火なども代表的な迷惑行為になります。
専用施設でないところで車中泊するのなら、なおさら周囲に迷惑をかけない、謙虚な気持ちを忘れないほうがいいでしょう」(ベテランキャンパー K氏)
また、自分たちで出したゴミは必ず持ち帰るというのも、最低限のマナー。たとえゴミ箱がそばにあったとしても、大量のゴミの投棄は管理する地元の人の負担になります。
実際、ゴミの不法投棄が問題となり、使えなくなる河川や駐車場が増えていることは覚えておきたいところです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。




































