日産「“新型”エルグランド」登場へ! 16年ぶり刷新の“元祖”「豪華ミニバンの王者」復権なるか? 「日産の命運」もかかった“新型登場”で強敵「アルファード打倒」を目指せるのか

2025年度後半の市販モデル公開がアナウンスされている新型エルグランド。2010年の現行型以来、15年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型は、どんなクルマになるのでしょうか。

元祖「高級ミニバン」として復権を目指す! エルグランドの「つまずいた」原因とは

 2025年4月にそのシルエットが世界初公開となった日産の新型「エルグランド」。2025年後半での市販モデル公開、2026年度内の発売がアナウンスされています。

 予定通りに発売されれば16年ぶり、4世代目へのフルモデルチェンジとなります。いったいどのようなモデルとなるのでしょうか。

16年ぶりにフルモデルチェンジする日産「エルグランド」
16年ぶりにフルモデルチェンジする日産「エルグランド」

 エルグランドといえば、いまや国産プレステージカーの一大ジャンルとなった大型高級ミニバンの元祖です。

 初代エルグランドは1997年にデビューしました。当時、ほかの大型ミニバンの多くが商用ワンボックス車の1バリエーションでしかなかったなか、完全な乗用車専用モデルとして設計された初代エルグランドは、一躍人気のモデルに。

 押し出しの強いスタイリングや高級感が評判となり、ピーク時には実質的なライバルであったトヨタ「グランビア」などを大きく引き離し、月に1万5000台を超える売り上げを誇りました。

 エルグランドは2002年5月に2代目へとフルモデルチェンジ。迫力のあったスタイリングは洗練され、よりスタイリッシュなものへと生まれ変わりました。

 プラットフォームは本格四輪駆動車「テラノ」2代目と共用していた初代から全面刷新し、専用のFR(後輪駆動)レイアウトに変更されました。エンジンも、初代の後期から搭載された3.5リッターの高性能な「VQ35DE」型を中心にラインナップを展開しました。

 ところが、2代目は初代に比べるとマーケットで苦戦しました。

 FRレイアウトを採用したことによる室内空間の狭さや、発売当初3リッター以下のモデルが存在しなかったことが、ユーザーを遠ざけてしまったのです。

 さらに、トヨタはライバルとなる初代「アルファード」を2代目エルグランドのデビュー「翌日」に発売。

 アルファードは、ヒットした「エスティマ」2代目のFF用プラットフォームを採用し、コストダウンと広い室内空間を実現。さらに廉価な2.4リッター直列4気筒モデルもラインナップし、ユーザーの心をつかむことに成功しました。これが戦況を一気に塗り替え、2代目エルグランドを圧倒する人気を獲得したのです。

 さらに2代目エルグランドとって不運だったのが、現行モデルである3代目エルグランドの開発が難航したこと。

 3代目エルグランドの基本メカニズムは、3列シートのFFミニバンの「プレサージュ」や「クエスト(海外専用)」の次期型と統合することが決まったものの、開発の足並みが揃わず、フルモデルチェンジまで8年を要してしまいました。

 その3代目エルグランドは2010年に発売。先代型の反省を活かしてFFベースとなり、パワーユニットは2.5リッター直列4気筒と3.5リッターV型6気筒を主軸としたラインナップに改められました。

 日産車で初となった遮音ガラスや、13個のスピーカーからなる高級オーディオシステムの採用など、快適な室内空間にも磨きをかけていました。

 しかし、エルグランドはアルファードのシェアを奪還できませんでした。

 アルファードは2008年に2代目へと移行し、よりワイルドなスタイリングを持つ兄弟車「ヴェルファイア」も加え、戦力を増強していました。

 さらに2011年、アルファードは初代にラインナップされていたハイブリッドモデルも復活させました。

 エコカー減税・免税や補助金が世間の注目を集めていた当時、環境志向のユーザー層に魅力を訴えたのです。

 以降、3代目エルグランドは2回の大掛かりなフェイスリフトのほか、マイナーチェンジによる熟成を重ねてきましたが、低燃費なハイブリッドモデルが追加導入されることもなく、アルファードとヴェルファイアの牙城を崩すには至っていません。

 しかし、今回の発表によりおよそ15年ぶりの完全新型となる次期エルグランドのデビューが決まりました。

 さて、注目の新型エルグランドですが、現行型がデビューした2010年と比べると、周囲を取り巻く状況は大きく様変わりしています。

 高級車市場では昨今、セダンタイプに代わりミニバンタイプへの需要が増大。

 また日本国内のマーケットに限らず、中国やアジア地域での高級ミニバン人気も急激に高まり、現地メーカーのモデル開発も活況を呈しています。

 そうした状況でマーケットに飛び込む新型エルグランドは、国内でアルファード/ヴェルファイアからのシェア奪還を目指すだけでなく、グローバルの市場でも支持を獲得していくことが使命となるでしょう。

 新開発の第3世代のハイブリッド「e-POWER」のパワートレインを武器に、大きな勝負に挑むエルグランド。

 厳しい戦況が伝えられる日産だけに、ここ一番の大勝負となりそうな今年2025年後半のお披露目まで、目が離せません。

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