希望ナンバー「358」全国で人気なのなぜ? “13種類”の人気番号とは? 語呂合わせでも無いのに…「謎の数字」の意味を元警察官が解説!
クルマのナンバープレート4桁の数字を自分の好みで決められる「希望ナンバー制」があります。なかでも「358」という数字が全国的に人気を集めているようです。一体なぜなのでしょうか。
「数字1文字」「ぞろ目」「語呂合わせ」などが人気のなか「358」を選ぶ理由とは?
最近、「358」のナンバープレートを付けたクルマが走っているのをよく見かけます。
実は358は全国的に人気のナンバーですが、一体なぜなのでしょうか。

クルマを新しく購入したときやクルマの名義・住所変更を行うときなどは、「希望ナンバー制」によって、ユーザー自身がナンバープレートの数字を自由に選ぶことができます。
基本的に希望ナンバー制の対象となる車両は自家用・事業用の登録自動車と自家用の軽自動車であり、バイクは現時点では対象外ですが2026年度中にも導入される予定です(126cc以上)。
希望ナンバーは「抽選対象希望番号」と「一般希望番号」の2種類に分けられ、特に人気が高く抽選に当選した人のみが取得できるものを抽選対象希望番号、番号が既に払い出されていない限り取得できるものを一般希望番号といいます。
さらに抽選対象希望番号には全国一律で抽選対象となっている番号と、特定の地域で抽選対象となっている番号があり、全国一律のものでは「1」「7」「8」「88」「333」「555」「777」「888」「1111」「3333」「5555」「7777」「8888」の13種類が指定されています。
つまり、この13種類のいずれかの番号を取得する際には、必ず抽選で当選しなければなりません。
また特定の地域で抽選対象に指定されている番号の一例として、「1122(いい夫婦)」が挙げられます。
この番号は登録自動車の札幌ナンバーや千葉ナンバーなど13地域、軽自動車では熊谷ナンバーと岡山ナンバーの2地域で抽選対象となっています。
そのほか富士山ナンバーの軽自動車に関しては、富士山の標高をあらわす「3776」が抽選対象希望番号となっており、その地域の特色が出るケースもあります。
これらを踏まえると、数字1文字やぞろ目、語呂合わせといった番号が人気であることがうかがえます。
しかし最近は上記の特徴に該当しない「358」というナンバーが非常に人気であり、実は名古屋ナンバーの登録自動車では、すでに抽選対象希望番号に指定されています。
加えて、2023年に一般社団法人全国自動車標板協議会が公表した希望ナンバーの人気ランキングにおいては、358が軽自動車部門で第1位、登録車(5ナンバー)部門で第6位、登録車(3ナンバー)部門で第9位と高い順位を獲得しています。
では、一体なぜ358ナンバーが人気なのでしょうか。
その明確な理由は分かっていないものの、358という数字は縁起が良く、幸運をもたらすと考えられていることが理由のひとつとして挙げられます。
たとえば風水学においては、「3」が金運や発展、「5」が財運、「8」が成功運を呼ぶ数字と言われているほか、日本では古くから三種の神器や五十猛神(イソタケルノミコト)、八百万の神など3・5・8の数字が吉数とみなされてきた歴史があります。
そして358が幸運をもたらす数字として広まったのは、「宇宙を味方にする方程式」や「ありがとうの神様」などの著書で知られるベストセラー作家・小林正観氏が自身の著書や講演会の中で358をパワーのある数字として取り上げていたことが大きく影響しているとみられます。
小林氏は仏教の開祖・釈迦が悟りを開いたのが35歳8か月だったことや、中国の古典文学「西遊記」の中で僧侶の三蔵法師が沙悟浄(3)、孫悟空(5)、猪八戒(8)をお供に連れていること、江戸幕府の将軍は3代・家光、5代・綱吉、8代・吉宗が一般的に知られていることなどのエピソードを紹介していました。
なお2023年2月、パーク24株式会社が「タイムズクラブ」の会員を対象に実施したナンバープレートに関するアンケート調査では、選んだナンバーについて「好きな数字」、「家族の誕生日」、「記念日」などのほかに「縁起がいい」という理由があがっていました。
日本では漢数字の「八」を末広がりで、物事が発展・繁栄するとして縁起の良い数字であると判断することも多く、358は縁起を大切にする日本人ならではのチョイスといえるでしょう。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。






























