新車114万円! スズキ「“新”軽セダン」発表! 「リッター28.2km」も走る“お手頃モデル”「新アルト」は何が変わった? 新たな「ベーシック軽自動車」仕様変更の内容は

スズキ「アルト」が一部仕様変更を実施しました。一体どのようなところが変わったのでしょうか。

「アルト」仕様変更で変わった点は?

 スズキのラインナップにおいてボトムラインを担うベーシックモデルとして、1979年5月に初代モデルが登場した「アルト」。

 当時の軽自動車が50~60万円台という価格帯が中心だったのに対し、初代アルトは47万円という衝撃的な価格と、当時の税制面で有利な4ナンバーの「軽ボンネットバン」というジャンルに投入することで瞬く間に人気車種となりました。

一部仕様を行った新「アルト」
一部仕様を行った新「アルト」

 その後もアルトは時代に即した変更を受けながらも、ベーシックモデルとしてのキャラクターを全うし続け、現在は2021年12月に登場した9代目モデルが現行型としてラインナップされています。

 そんな9代目アルトが2025年6月に一部仕様変更を実施し、同年7月から発売をすることを発表しました。

 今回の一部仕様変更では、楕円形をモチーフとした愛着のもてるデザインを継承しつつ、フロントおよびリアバンパーの形状変更やルーフエンドスポイラーを追加(「HYBRID X」と「HYBRID S」グレードのみ)。

 充実感のあるデザインにリフレッシュしたとともに空力性能を向上させ、ガソリン・ハイブリッド軽自動車クラスNo.1の燃費28.2km/Lを実現したというのが大きなトピックです。

 仕様変更前のモデルのカタログ燃費は27.7km/Lでしたから、空力性能の向上のみで、0.5km/Lの燃費向上を実現したということになります。

 またメーカーオプションの「全方位モニター用カメラパッケージ装着車」は、新たにスズキコネクト対応の「全方位モニター用カメラパッケージ・スズキコネクト対応通信機装着車」となり、SOSボタンを追加。

 これにより、もしもの時に素早い緊急通報が可能となったほか、クルマのトラブル時などにはオペレーターが対応してサポートなどを受けることができたり、リモートエアコンなどのアプリ機能を利用できるようになりました。

 そのほか細かい部分では、HYBRID Xのステアリングホイールが本革巻となり、インサイドドアハンドルをメッキ化。

 HYBRID Sでは全面UVカット機能付ガラス及びスモークガラス(リアドア、バックドア)が標準装備となり、HYBRID Sにメーカーオプションで用意される「LEDヘッドランプ装着車」を選択すると、フルオートエアコンも装備されるようになりました。

 車体色は、モノトーンに「テラコッタピンクメタリック」を、2トーンルーフには「フォギーブルーパールメタリック」、「シフォンアイボリーメタリック」、「ノクターンブルーパール」を新たに設定。

 2トーンのルーフ色をソフトベージュとブラックの組み合わせに刷新するなど、計12パターンのラインアップとしています。

 仕様変更を実施したアルトの価格(消費税込)は114万2900円から169万9500円。

 装備の変更や原材料価格の高騰などの影響もあって、エントリーグレードで8万円弱の値上がりとなりましたが、まだまだベーシックモデルとして買いやすい価格をキープしているのはさすがといったところでしょう。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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