トヨタ新「カロクロ」は「一部値上げなし?」 めちゃ改良したのになぜ? 日本初「画期的システム」採用の理由は? 開発者にコダワリを聞いた
日本初の装備!? 路面に矢印が現れる!? どういうこと? なぜカローラクロスに採用?
今回のカローラクロスの改良では、2つの大きな新技術が導入されました。
1つ目は日本初となる「シグナルロードプロジェクション」です。
具体的には、フロントターンランプやハザードランプが点灯する際に路面にシェブロン形状(矢印のような形状)を照射する機能です。
道路沿いの店舗に入る際や、見通しの悪い住宅街の交差点など、夜間の見通しの悪い交差点などで発生する出会い頭の衝突抑制に貢献するため、歩行者や周辺の車両に対して認識性を高める技術として開発されました。
関氏によれば「シグナルロードプロジェクションは日本初の技術となっており、ヘッドランプにLEDを備えまして、交差点等で歩行者に対して『クルマが曲がっていくよ』といった形の矢印を路面に投影する仕組みです。交差点等での歩行者と自動車の出会い頭の事故を少しでも防げないかといった開発人の思いで採用した」と話しています。
この技術は「大衆車であるカローラでチャレンジすることで、安全な機能が広まってほしい」という想いから生まれ、「方向転換先を歩行者や周辺車両にわかりやすく伝える」という目的に立ち返り、必要な機能に絞り込んで採用されました。

もう1つの新技術が、トヨタ初の「SNOWEXTRAモード」です。
従来の電動式4WDシステム(E-Four)は発進時、カーブ後半での加速時、スリップ時にリア駆動が作動するものでしたが、SNOWEXTRAモードでは全走行域においてリアを駆動する「電動フルタイム4WD」として機能します。
これにより、直進時の安定感、発進時の力強さ、レーンチェンジ時の安定性など、さまざまな状況で車両の挙動が安定します。
関氏は「今までのE-Fourは発進時とカーブ時の一部のシチュエーションで4WDがサポートする機能だったものを、このモードにすると電動フルタイム4WDとして、積極的に4輪を使って安定性を格段に向上していくもので、雪が多いときでも気軽に外出でき、長時間の運転が苦にならないよう、『安心』をテーマに設定しました」と説明します。
この機能は、特に雪寒地のユーザーに寄り添うために開発されたもので、開発チームは実際に北海道の雪道を走り込み、「ハンドルの手応え」「クルマの向き」に注目しながら完成させたそうです。
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