減らない「子どもの車内“置き去り”事故」 ちょっとだけ…の油断で「命を落とす」可能性も! 今の時期から注意したい「車内の熱中症リスク」とは
「ちょっとだけなら車内に残しても大丈夫」。毎年悲しい事故が起きているにも関わらず、車内に子どもを置いたままクルマを離れるユーザーは少なくないといいます。命を奪うことにもなりかねない「車内放置」について、改めて考えます。
「2人に1人が経験アリ」驚きの調査結果も
危険といわれながら、毎年発生する子どもの車内置き去り。
「ちょっとだけなら大丈夫」という大人の「油断」が子どもたちに悲劇を及ぼしています。
絶対に油断してはならない「車内放置」の危険性について紹介します。
![真夏の「車内置き去り」は絶対にダメ![イメージ画像:PhotoAC]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/06/20250612_Accident_Trouble_Traffic_PhotoAC_001.jpg?v=1749725286)
炎天下に駐車中の車内へ小さな子どもを置き去りにし、「熱中症」となってしまう事故。
報道などで繰り返し「危険」といわれているのにも関わらず、毎年のように悲しい事故が発生しています。
2022年に日本自動車連盟(JAF)が行った調査によると、12歳以下の子どものいる246人に「少しの時間であっても子どもを車内に残したままクルマを離れたことがありますか」という問いに対し、実に54.9%の人が「ある」と回答したそう。
もっとも多かった理由は「買い物や兄弟の送迎などを終えてすぐに(5分以内)クルマに戻ることができるため」(54.8%)だったといいます。
なかには、「子どもが寝てしまい起こさないため」(19.3%)や「子どもの希望(降りるのを嫌がった)」(12.6%)という回答も。
国立成育医療研究センターは、小さな子どもは汗腺などの体温調節能力が大人ほど発達しておらず、うまく汗をかけずに体温を下げることが難しいと警鐘を鳴らします。
また子どもは体重に比べて身体の表面積が広いぶん、気温など周囲の環境の影響を受けやすいということもリスクを高めているようです。
カーエアコンがついていても、あるいは走行中であっても、真夏の炎天下のなかでは、強い日差しによって気づかないうちに身体が熱せられてしまい、脱水症状に陥りやすくなります。
そのため、たとえ置き去りにしていなくても、小さな子どもには注意が必要となります。
ましてや置き去りにしてしまえば、異変に気付けないまま「戻ったときには手遅れ」という事態にもなりかねないのです。
危険といわれながらも、約55%もの親が「置き去りにしたことがある」としているのは、「ちょっとだから」「エアコンがついているから」という油断があると思われます。
しかしその油断が時に子どもの命を奪うことに繋がってしまうリスクが十分にあるということは、大人として知っておかなければなりません。
JAFも「少しくらいだから、ぐっすり寝ているから、という子どものためを思った行動は、逆にお子さんを危険にさらすことにつながります。油断せず、お子さんを残してクルマから離れることは絶対にやめましょう」と注意を呼び掛けています。
また、危険なのは子どもだけではありません。
クルマでの移動中は、トイレに行きたくなることを避けるため、無意識に水分補給を控えがちになります。
さらにエアコンによって車内が乾燥していると、汗をかいてもすぐに蒸発してしまうことから、気づかないうちに脱水症状に陥る可能性があるなど、車内熱中症のリスクは大人にもあります。
小さな子どもはもちろん同乗するドライバーなどの大人も、真夏の車内ではこまめな水分補給は怠らないようにしてください。
衣服についても、輻射熱を吸収しやすい黒色のものはできるだけ避け、明るい色の服を選んだほうが安心です。
※ ※ ※
JAFによると、たとえサンシェードなどで日差しを遮ったとしても、直射日光は遮ることができても、車内温度が上がってしまうことを抑制する効果は、あまり期待できないそうです。
子どもを車内に残した状態で大人がクルマから離れることは、事故や事件に巻き込まれる危険もあるなど、思わぬ事態を引き起こすリスクがあります。
たとえ少しの間でも、車内に子どもを残して離れることは絶対にしないようにしてください。
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