どうして「トナラー」現れる? 「隣に駐車」は故意or偶然? 対策方法はある? ガラガラでも「トナラーする謎」 元警察官が解説

SNS上ではときどき、「トナラー」の存在が話題になることがあります。駐車場においては他に空いているスペースがあるにもかかわらず、わざわざクルマを隣に駐車してくる行為を「トナラー」と呼びますが、どのような行為なのでしょうか。

「なぜわざわざ隣に駐車するの?」トナラーの心理とは?ドアパンチのリスクも…対策法は

 駐車場においては他に空いているスペースがあるにもかかわらず、わざわざクルマを隣に駐車してくる「トナラー」に遭遇することがあります。

 では、これは一体なぜなのでしょうか。

駐車場の「トナラー」はどうして現れるのか[画像はイメージです]
駐車場の「トナラー」はどうして現れるのか[画像はイメージです]

 SNS上ではときどき、「トナラー」の存在が話題になることがあります。

 トナラーとは、お店や電車などで席がたくさん空いているにもかかわらず人の隣に座ったり、多くのスペースが空いている駐車場において、他のクルマの隣に自分の車両を駐車したりする人のことをいいます。

 特にクルマのトナラーに対しては、「ガラガラなのに、なんでわざわざ横に停めるねんって思う」、「傷・ヘコミだらけのクルマで隣に停めてくるのやめて欲しい」、「トナラーにぶつけられた経験があるので怖い」など、厳しい声が相次いでいます。

 もちろん法令上問題となる行為ではないため、たくさんスペースがある中で他のクルマの隣に駐車することはドライバーの自由ですが、それに不安を覚える人も多く存在します。

 ではトナラーの人は、一体どのような考えで駐車しているのでしょうか。

 まずSNS上で多く聞かれたのが、「隣のクルマを目標物(基準)にして駐車をしている」という意見です。

 自動車教習所においては、ポールなどの目標物を確認しながら駐車の練習をおこなうため、クルマの運転に不慣れなうちは隣のクルマを目標物に見立てて駐車する人も少なくありません。

 これに関してSNS上では「目標物がないと、うまく車庫入れできない人だっている」、「駐車場の白線を見て停めるのが苦手で、隣のクルマを基準に駐車している」といった声もあがっていました。

駐車場でのトラブルは意外と多い!?
駐車場でのトラブルは意外と多い!?

 次に「自分と同じクルマを並べたい」と考えるドライバーもおり、中でも販売台数の少ない珍しいクルマや高級車などを見つけた際、隣に駐車して写真を撮ったり、その写真をSNSに投稿したりする人がいます。

 また、自分が憧れているクルマの隣に駐車するというケースもあります。

 さらにSNS上では、トナラーに関して「隣に停められるのってそんなに嫌か?」、「そこまで深く考えて駐車してない」、「まったく気にしない」などの意見も聞かれました。

 特に理由はなく、たまたま他のクルマの隣に駐車しただけという人も少なくないといえるでしょう。

 そのほか「いつも同じ場所に停めているから」、「駐車場所の番号が覚えやすいから」、「目立つクルマの隣だと、どこに停めたか分かりやすいため」など、独自の理由を持つドライバーもみられました。

 このようにトナラーにはそれぞれの事情がありますが、他のクルマの隣に駐車すると、自分のクルマのドアを隣のクルマにぶつける「ドアパンチ」のリスクが高まります。

 ドアパンチは強風時や荷物の積み下ろし時、小さな子どもがドアを開ける際などに発生しやすく、修理代も傷の状況によっては数万~数十万円以上にのぼるケースがあります。

 強風が吹いているときや荷物をたくさん積み下ろしする場合などは事故防止の観点から、できるだけ空いた駐車スペースに駐車した方が良いでしょう。

 とりわけ小さな子どもを乗せる際にはドアをチャイルドロックしておき、保護者が外から開けるようにする、スライドドアの付いたクルマを利用するといった工夫も大切です。

※ ※ ※

 トナラーの行為自体は法令上何の問題もありませんが、気にしてしまうドライバーは少なくありません。

 どうしても隣に駐車されたくない場合は、お店・施設など建物の出入口から離れた場所に駐車する、立体駐車場の壁・柱の横のスペースを選ぶなどの対策を講じましょう。

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