価格と実用性が優先の「軽トラ」も安全性能ニーズ高まる 背景に高齢者ユーザー増加

軽トラックはこれまで実用性が最優先で、価格の安さも重要。安全装備を搭載することで価格が上がることは好まれないと思われていました。しかし先日、ダイハツが軽トラック初の自動ブレーキを「ハイゼットトラック」採用しました。そこにはどんな理由があるのでしょうか?

ダイハツが軽トラック初の自動ブレーキ採用

 軽トラックはこれまで実用性が最優先で、価格の安さも重要。安全装備を搭載することで価格が上がることは好まれないと思われていました。しかし先日、ダイハツが軽トラック初の自動ブレーキを「ハイゼットトラック」に一部改良で自動ブレーキ(衝突回避支援ブレーキ)を搭載しました。そこにはどんな理由があるのでしょうか?

自動ブレーキテストを行っている「ハイゼットトラック」

 軽自動車サイズで作られたトラック、通称「軽トラック」。軽トラックの年間販売台数は2017年で18万1728台。同期間の軽自動車総販売台数が184万3341台ですから、軽自動車販売の約1割が軽トラックと人気のカテゴリーです。

 軽トラックの主な使われ方は荷物の運搬や農作業のサポートですが、実は業務だけで使われるわけではありません。特に農家では軽トラックが自家用車の1台であり、日常の足として愛用されます。畑や田んぼへ通うだけでなく、スーパーへの買い物や学校への子供の送迎など、生活に密着した足として重宝されているのです。

「軽トラックだからと言って安全性を気にしなくてもいいということはありません。また、乗用用途で使うユーザーが増加傾向にあり、乗用車と同様に安全性を気にするユーザーが増えています」と、これまで多くのダイハツ商用車を手がけてきた「ハイゼットトラック」チーフエンジニア鈴鹿信之さんは言います。

 また、高齢者のユーザーが増えていることも背景にあるそうです。高齢ドライバーの運転ミスによる事故の防止対策として新型ハイゼットトラックは、自動ブレーキに加えて前方の誤発進抑制制御機構を搭載(AT車のみ)しました。

 これは前方に壁などがあるとアクセルを踏み込んでもエンジン出力を抑えて急加速をさせない機能で、最近問題になっているアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故を防ぐことを目的としています。

 ダイハツは今回「ハイゼットトラック」への自動ブレーキの搭載にあたり、軽トラック専用のシステム「スマートアシストIIIt」(スリー・ティ)を開発しました。ステレオカメラを組み合わせてダイハツで幅広く使われている衝突回避支援システム「スマートアシストIII」をベースにしています。なぜ専用のシステム開発が必要だったのでしょうか?

トラック用の自動ブレーキを搭載したハイゼットトラックを写真で見る(27枚)

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