キャリイはどこが変わった? ペラペラのパネルが実は“アツイ”!「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」 スズキ/デンソーブース
瞬時に100℃!? ヤケドしない? デンソー「車載用輻射ヒーター」
クルマに搭載されるさまざまな技術や製品、システムを開発・提供する自動車部品メーカーのデンソーは、「環境・安心の軸で社会課題を解決する」ことを目指し、「モビリティの進化」「新価値創造」「基盤技術の強化」の3つのチャレンジに取り組んでいます。

なかでも「モビリティの進化」に関わるものとして展示されていたのが「車載用輻射ヒーター」です。ステアリングコラムの裏側に設置することで、運転者の膝周りを温めることができます。こうすることで、車内の暖房を送風に頼ることがなくなり、空気の乾燥を抑えることが期待できます。
現在はトヨタ「bZ4X」とレクサス「RZ」「RX」に搭載されています(「RX」はメーカーオプション)。
肌が触れた瞬間、表面温度が低下!
この「車載用輻射ヒーター」には、1分ほどで100℃以上に昇温する赤外線ヒーターが使われており、従来の暖房に比べて圧倒的な速さを誇ります。昇温時間が短いため省エネを実現でき、しかも肌が触れてもヤケドの心配がありません。

なぜなら肌が触れた瞬間に、表面温度が下がる構造になっているためです(熱浸透率を低減)。接触を感知してヒーター出力を下げることで、安全性も確保しています。
そのような万能ヒーターパネルはわずか8mmほどの厚みしかなく、今後は内装のさまざまな部分への搭載も期待できます。現状では黒系の内装にのみ対応していますが、今後は他の内装にもマッチする色を開発するとのことです。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
輻射ヒーターとは面白い。BEVに限らずガソリン車でも搭載したら良い。冬の寒い朝に直ぐに暖まるなら快適だ。