「新しいスカイライン出るの?」 日産が「次期型の開発」を公言! やっぱりセダン? SUV化はある? シンボルはどうなるのか
2025年5月13日に日産が発表した経営再建計画「Re:Nissan」のなかで、次期「スカイライン」が開発中であることが明かされました。いったい、どのようなモデルとなるのでしょうか。
スカイライン…存在感は薄れてる? 次期型の電動化は既定路線も、SUV化については疑問が残る?
2025年5月13日、日産は経営再建計画「Re:Nissan」を発表。
そのなかで、次期「スカイライン」が開発中であることが明かされました。
いったい、どのようなモデルとなるのでしょうか。

「Re:Nissan」の内容は、2万人の人員削減や生産工場の大規模な削減をふくむなど、非常に厳しいものとなっています。
一方、明るい話題がまったくないわけではありません。
それは次期「スカイライン」が開発中であることが明かされたことです。
「Re:Nissan」のなかでは、エンジニアリングコストの効率化やプラットフォームの削減により新モデルの開発スピードを30か月に短縮する方針が明かされましたが、その新たなプロセスで開発される最初のモデルのひとつに新型「スカイライン」の名が挙げられました。
70年近い歴史をもつスカイラインは、日産を代表するロングセラーモデルであると同時に、イメージリーダーとしての役割をもになう存在です。
ただ、現行モデルであるV37型は、2014年の発売から10年以上もフルモデルチェンジがおこなわれていません。
2021年には、星野朝子副社長(当時)より「日産はスカイラインをあきらめない」という旨の発言があったものの、それ以降に具体的なアナウンスはなく、その存続が危ぶまれていました。
そういった意味では、次期スカイラインの登場が約束されたことは、大きな進歩と言えそうです。
現時点では、次期スカイラインについてこれ以上の詳細は明かされていません。
しかし、「Re:Nissan」を読み解くことで、その姿を予想することができそうです。
2025年5月現在、日産が開発を進めていることが明らかとなっているのが、次世代の「CMF-EVプラットフォーム」です。
これは「アリア」に用いられているものをアップデートしたものであり、2030年までに日産/ルノー/三菱の15モデル以上のBEVに採用されると説明されています。
このことからわかるのが、次期スカイラインがBEVとなる可能性が高いということです。
日産がこれまで電動化を積極的に進めてきたことを考えても、「次期スカイライン=BEV」というのは、既定路線と言えそうです。
ボディタイプについては、「SUV化する」ということがかねてから予想されていました。
しかし、「Re:Nissan」の内容を見る限り、その可能性については疑問が残ります。
「Re:Nissan」のなかでは、次期スカイラインとともに「新型日産グローバルC SUV」と「新型インフィニティコンパクトSUV」という2つのSUVの投入が明かされています。
一方、次期スカイラインのみ「SUV」という表記が見られないことから、次期スカイラインはこれまでどおりセダンをベースとしたモデルとなる可能性も残されています。
もしこれが事実であるならば、SUVに対するニーズは「新型日産グローバルC SUV」で満たしつつ、次期スカイラインは趣味性を高めたモデルとなるかもしれません。
実際、「Re:Nissan」ではスカイラインを「日産のDNAを体現するアイコニックな車種」として「HEARTBEAT モデル」と位置づけており、販売台数と収益を重視した「コアモデル」や将来な成長に貢献する「成長モデル」と区別しています。
現在のトレンドを考えると、SUVのほうがより多くの販売台数を期待できるのは事実です。
ただ、スカイラインのDNAが走りにあるとするのであれば、次期スカイラインのボディタイプがセダンとなる可能性はじゅうぶんにあると言えそうです。
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一方、これとはまったく異なる方向性も考えられないわけではありません。
「Re:Nissan」のなかでは、中国で生産されたモデルの輸出を強化するという方針も明かされており、そのひとつが次期スカイラインとなる可能性があります。
「日産のDNAを体現するアイコニックな車種」が、中国自動車メーカーとの共同開発によるものとなることの是非はありますが、日産が目指す圧倒的なスピード感を実現するひとつの手段であることもたしかです。
いずれにせよ、現時点では次期スカイラインについての情報は限られていることから、日産からのさらなるアナウンスが待たれます。
Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明
自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。

































