運転中に「謎のヨット」が出現…何を意味!? 知らないと「走行不能」の危険も!? 意外と知らない「重要な表示灯」とは
クルマのメーターパネルにある「波とヨット」のようなランプはいったい何を意味しているのでしょうか。また、光った場合どうすればいいのでしょうか。
実際どうなのか
クルマのハンドルの奥には、速度や燃料残量などが表示される「メーターパネル」があります。
そのなか謎の「波とヨット」のようなランプがありますが、いったい何を意味しているのでしょうか。また、光った場合どうすればいいのでしょうか。

この「波とヨット」のような記号は、正式には「水温警告灯」という名前です。
波のように見える横波線は水を意味し、ヨットの帆柱(マスト)のように見える縦棒は、温度計をかたどったものです。
普段この水温警告灯は消えていますが、もし「赤色に光る」場合、エンジンを冷却する「クーラント液」が異常な熱さになっていることを意味します。
逆に「青色に光る」場合、クーラント液が冷えすぎていることを意味します。
※ ※ ※
クーラント液の温度がなぜ重要なのでしょうか。
エンジンは、燃料を内部で燃焼させて運動エネルギーを得るため、排熱が発生し続けます。そのままだと高熱によって部品が焼け焦げたり、熱で歪んでしまい、故障を招いてしまいます。
それを防ぐため、冷たい外気と熱いエンジンの間にクーラント液を循環させて、常にエンジンから熱を外へ排出するという仕組みです。
ただの水を使っていない最大の理由は、冬に凍結しないためです。凍結してしまうとエンジン熱が外へ出ていかないため、危険になってしまいます。そこで添加物を入れて「クーラント液(不凍液)」にしているのです。
もし運転中に「水温警告灯」が赤く点灯したら、その場でどうすればいいのでしょうか。
先述のとおり、その状態は「クーラント液が熱くなりすぎている」ということ。そうするとエンジンを冷やす役割が果たせないので、エンジンの深刻な故障が目の前に迫っている、危機的状況です。
そこで応急処置として、運転を中止してエンジンを冷ますことが重要です。ボンネットを空けて、少しでも外気にたくさん当てて、冷めるのを待ちます。
暖房を最大に稼働させるのも手です。暖房はエンジン周りから熱エネルギーを奪って熱源としている仕組みなので、エンジンを冷ますにはいい助けとなります。
もちろん、クルマに何らかのトラブルが発生してクーラント液が異常な熱さになっている可能性も高く、それは素人目にはなかなか分からないので、ロードサービスを呼んだり、最寄りの整備工場やディーラーなどで対応してもらうことが大切です。
なお、逆に水温警告灯が「青色に光る」場合ですが、エンジンをかけた直後はクーラント液が冷えているので点灯することが多いですが、いつまでたっても消灯しない場合、エンジンの排熱を循環するシステムに異常がある可能性があります。
その場合、暖房が効かないほか、エンジンがいつまで経っても最適温に暖まらないため、ガソリンを無駄に消費したりします。
赤色ほどの緊急事態ではありませんが、こちらも迅速にロードサービスや整備工場やディーラーに対応してもらいましょう。
Writer: くるまのニュース編集部
【クルマをもっと身近にするWEB情報メディア】
知的好奇心を満たすクルマの気になる様々な情報を紹介。新車情報・試乗記・交通マナーやトラブル・道路事情まで魅力的なカーライフを発信していきます。クルマについて「知らなかったことを知る喜び」をくるまのニュースを通じて体験してください。

















