BMWで一番ちいさなバイク 普通二輪免許で乗れる「G 310 R」の存在感

存在感もあり満足感もあり楽しさもある「G 310 R」

 BMWの一番小さなバイクとはいえ、その存在感には目を見張るものがあります。小さすぎず大きすぎない車体サイズは、シート高が785mmと跨がってみると足つきはそこそこという感じ。このクラスのバイクとしては、極めて普通の高さとなります。

両足は爪先立ちでも車両は軽量で取り回しに苦労することはない

 身長157cmの筆者が跨がると、両足をつこうとするとつま先がツンツン状態。それでも車重が159kgとBMWにしては驚異的な軽さとなるので、取り回しに苦労することはありません。何よりも、その車体に輝く青×白のエンブレムが誇らしく、小さいながらも所有感を満足させることは間違いないでしょう。

 走り出してみてもその満足感は変わらず、トコトコとした単気筒ならではの軽やかさと共に、回転数やシフトを気にせずとも、滑らかに走らせることができるエンジンの許容範囲の広さがなんとも扱いやすい。“気負わずに乗れる”というところが何よりも楽しく、アクセルを回せばそれに答えてくれるレスポンスの良さが、しっかりと性能を使い切る楽しさ、バイクに乗せられているのではなく、バイクを操るという楽しさを教えてくれるのです。

 発売されてから1年。実際に手にした人はどんな人たちなのでしょうか?

 BMW Motorradのマーケティング担当者にお伺いすると、「若い方のファーストバイクとして、または旦那様がBMWに乗っているという奥様が選ばれることが多いですね。それに加えて、既存の大型車オーナーの方がセカンドバイクとして購入されるなど、さまざまな方にご購入いただいています。

 特に女性にも人気で、大きくて諦めていたという方にご好評をいただいています。このバイクは“エントリーモデル”というポジションなのですが、それだけに留まらず、さまざまな楽しみ方をしていただければと思っています」とのことでした。

無理をせず手に収まるサイズがちょうど良い

 まさしく、女性がBMWに乗っていると「凄いね!」か「無理しているんじゃないの?」的な言葉を投げかけられ気味だったのですが、「G 310 R」であればそんなことも無くなりそうです。

 バイクには、無理をして乗るのがかっこいい的な風潮もありますが、それだけだといつかは嫌になってしまいます。だったら、手の内に収まるサイズがちょうど良い! 今は、見栄を張らずとも満足できるバイクがたくさんあるのだから、それを選択すれば良いのです。

 きっと「BMWの小さいバイクにのっている」と言ったら「趣味性が高いバイクにのっているね!」と称されることは間違いないはず、なのですから。

【了】

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