ヒーローの愛車はタクシーのイエロー・キャブ? なんでもありのヒーロー映画「デッドプール2」
タクシーが移動手段のおしゃべりヒーローデットプールが劇場に帰ってくる。タクシー移動は、妙なリアリティもあり密室で繰り広げられるタクシードライバーとの会話も必見かもしれません。
愛車はタクシー? 破茶滅茶ヒーローのデットプール
タクシーが重要な役割を果たす映画は少なくありません。ロバート・デニーロの出世作「タクシードライバー」、ウィノナ・ライダーの「ナイト・オン・ザ・プラネット」、トム・クルーズが初の悪役を演じた「コラテラル」。
リュック・ベッソン製作の「TAXi」シリーズ。
リュック・ベッソン監督は、タクシー好きでSF映画「フィフス・エレメント」でブルース・ウィリスが演じていた主人公は、未来のタクシー運転手でした。SF映画におけるタクシーと言えばシュワルツネッガーの「トータル・リコール」。劇中には、ロボット(半身しかない)が運転するタクシーが登場しまています。
そして今、流行のスーパーヒーロー映画では「デッドプール」シリーズにもタクシーが登場します。
最新作「デッドプール2」の予告をご覧いただくとわかるのですが、ドーピンダーというタクシー運転手が出てきます。登場するタクシーは、リンカーンのタウンカーが使用されています。
彼は1作目「デッドプール」から登場していました。デッドプールは飛行能力や瞬間移動、スーパースピード等の力をもっていないので移動は車やバイクです。キャプテン・アメリカやアローはバイクに乗っています。
車といえばバットマンのバットモービルですが、ヒーローはみなリッチと限らないので、車がない場合はタクシーを使ってもおかしくないでしょう。ヒーローたちがタクシーに乗っているのはギャグみたいなシーンになりますが、妙なリアリティがあります。
デッドプールは驚異的な治癒能力と戦闘スキルを身につけた傭兵が活躍するアクションですが、この力を手にいれることと引き換えにかなりぶっとんだ性格になってしまい、ギャグをとばしながら敵をやっつけていきます。(ハロー・キティのバッグに武器をつめて戦闘現場に行ったりしますから)
そして、すごくおしゃべり。通称”第四の壁を超える”というパワーがあって、スクリーンの向こうから観客に話しかけてくるのです。四六時中、自分のことを話しているから、聞き手がいてくれることはすごく大事なわけです。
タクシーというのは移動手段であると同時に、運転手さんとの密室空間で、そこでの会話劇もポイント。ウィノナ・ライダーの「ナイト・オン・ザ・プラネット」というのはまさにそういう映画でしたから。移動手段を持たず、おしゃべりなデッドプールにとって、タクシーというのは最高のビークルなのかもしれません。
「デッドプール2」は2018年6月1日(金)全国ロードショー
文・杉山すぴ豊
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