カーエアコン使用は二桁%以上の燃費悪化に! 燃費に良い最適な設定温度はある?
夏に向かうと必需品になってくるのがエアコンではないでしょうか。室内を快適に保つため、エアコンはフル稼働し、車内を冷やしてくれます。しかしこのエアコンは非常に電力を使い、クルマの燃費は悪化します。快適でいながら燃費に影響を与えにくい最適な設定温度はあるのでしょうか?
燃費に最適なエアコン設定温度は何度?
夏に向かうと必需品になってくるのがエアコンではないでしょうか。特にクルマの場合、車内は窓ガラスに囲まれた温室のようなもので、夏の炎天下の車内は60度以上に達することもあります。そんな車内を快適な温度に保ってくれるのがカーエアコンです。
室内を快適に保つため、エアコンはフル稼働し、車内を冷やしてくれます。しかしこのエアコンは非常に電力を使います。そうなれば必然的にクルマの燃費は悪化します。
一般社団法人日本自動車工業会のデータによると、車内と外気温が同じ25度の場合に車内でエアコンを利用して25度に設定すると、概ね12%の燃費悪化になるとのことです。
燃費は多少悪化しても快適な温度でクルマを運転したいと思うのは世の常です。そんな時に快適でいながら燃費に影響を与えにくい最適な設定温度はあるのでしょうか?
東京トヨペット株式会社カスタマーサービス部テクニカルグループのグループリーダー 高橋宏明さんにお話をうかがいました。
―――燃費に最適なエアコンの設定温度があれば教えてください
「燃費は、エンジンの回転数とコンプレッサーの稼働率で変動します。よって燃費に最適かどうかは、車種(ガソリン or ハイブリッド)や、運転する環境(高速道路 or 渋滞路、平坦 or 山道)、ドライバーの癖(アクセルワークが激しい方 or 一定な方)などによって変わるため、具体的な最適設定温度を一概に申し上げる事ができません」
―――それでは温度設定は高め/低めどちらがいいのでしょうか?
夏場は設定温度が高い方がコンプレッサーの稼働率が低くなり、燃費は良くなります。極端に言えば、エアコンを使用しないことが、燃費にはもっとも良いということになります。必要なとき以外はエアコンスイッチをOFFにすることで、余分な電気消費や燃料消費を抑えることができます。
また、外気温が高い時は、「内気循環モード」に設定すると、エアコンの負荷が減り、燃費向上につながります。
―――燃費をよくする「エコモード」は、カーエアコンにありますか?
例えば、プリウスにはアクセル操作に対する駆動力が穏やかになり、冷暖房の効き具合も抑え、環境に配慮した走行になる「エコドライブモード」があります。またエアコンのみエコモードにすることもできる「エコ空調モード」スイッチがついており、これらのスイッチを上手く使用することで、燃費向上に役立てられます。