スイスのマイクロリーノ・カーズは「マイクロリーノ」という超小型モビリティをが販売しています。
　
　デザインの良さから日本導入を求める声も聞かれますが、一体どのようなクルマなのでしょうか。

　マイクロリーノは、スイスのスクーター製造会社であるマイクロリーノ・カーズが製造する、小型電気自動車です。

　初めて公開されたのは2016年の「ジュネーブ・モーターショー」で、2020年に生産が開始。2023年6月には累計販売台数1000台を達成しました。

　このマイクロリーノは一般的な乗用車ではなく、ヨーロッパでは「ヘビー・クワドリシクル L7e」というカテゴリに分類される、「乗員とバッテリーを除いた最大重量400kg以下」の小型で軽いクルマです。

　日本には「軽自動車」という規格がありますが、ヨーロッパには軽自動車は存在せず、代わりに上記のような超小型モビリティが数多く販売されているのです。

　そんなマイクロリーノのボディサイズは、全長2435mm×全幅1500mm×全高1500mmで、乗車定員は2人。

　エクステリアは卵型のボディとなっており、乗り降りするためのドアが「車体の正面」に付いているのが特徴です。

　このデザインは、1950年代にイタリアのイソ社が生産・販売し、後にBMWも生産権を獲得した超小型車「イセッタ」からインスピレーションを受けて生まれたものでした。

　そしてイセッタに着想を得たマイクロリーノは、インテリアも同様にシンプルなデザインとなっており、ドアトリム兼ダッシュボードにバーとステアリングコラム、小型の液晶メーターを採用。

　パワートレインには電気モーターを搭載し、最高出力17馬力を発揮、最高速度は90km／hを実現します。

　バッテリーは3種類が用意され、5.5kWh（航続距離93km）、10.5kWh（航続距離177km）、15kWh（航続距離228km）から選択可能です。

　マイクロリーノ・カーズの共同創設者であるアウボーター氏は、同車について以下のように述べています。

「マイクロリーノはiPadに似ています。iPadはスマートフォンでもノートパソコンでもない、その中間にあたる存在です。マイクロリーノも独自のユースケースを持っており、通勤や1人や2人で乗るときなど、日常的な距離の移動に最適です。このような観点から見れば、マイクロリーノは超実用的な乗り物なのです」

　マイクロリーノの車両価格は、1万7990ユーロ（約290万8649円）から1万9990ユーロ（約323万2012円）です。

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　日本では考えられないほど小さなクルマ、マイクロリーノ。

　初公開から4年で生産を開始し、その後わずか3年で1000台を売り上げるほど、ヨーロッパでは着々と知名度を上げています。

　メーカーとしては、同車の属するヘビー・クワドリシクル L7eというカテゴリは乗用車の代わりになりうると考えており、小規模ながら今後も販売台数を伸ばす見通しとなっています。