恐怖!? トヨタ「ランドクルーザー」盗難“未遂”が4件発生! まさかの“めちゃ単純対策”で「これじゃ盗めん…」諦めムードに! 「ナイスディフェンス」事例で警戒を呼びかけ 茨城

茨城県警は公式SNSで、トヨタ「ランドクルーザープラド」の盗難未遂事件が4件発生したと発表しました。一体何があったのでしょうか。

ナイスディフェンス! 「物理ロック」で犯人も諦め

 茨城県警は2025年4月5日、公式SNSを更新。トヨタ「ランドクルーザープラド」の盗難事件が4件発生し、これを“阻止”できたと発表しました。
 
 一体何が起きたのでしょうか。また、どうやって阻止したのでしょうか。

(画像:PIXTA/イメージです)
(画像:PIXTA/イメージです)

 自動車の盗難(以下、自動車盗)は、カーセキュリティの標準装備化や市中の防犯カメラ設置などから減少傾向にあり、2025年は6080件(警察庁発表)とピークの1割以下に抑えられているものの、現在でも1日約17台が盗まれています。

 また自動車盗の傾向も変化しており、かつての「盗めそうなクルマなら何でもいい」という場当たり的犯行から、特定の車種を狙う傾向にあります。

 理由は、窃盗団は盗んだクルマを海外輸出し、中古車として売りさばくのが目的としているためで、海外でニーズが高いモデルを集中的に狙っているからです。

 特に、豪華なクルマが支持される中東地域で非常に人気があり、価格も高いトヨタ「ランドクルーザー」シリーズや「アルファード」、レクサス「LX」などは狙われるリスクが非常に高く、その件数もトップレベルです。

 また、東南アジア地域で実用の道具として人気のトヨタ「プリウス」「ハイエース」のほか、三菱ふそうやいすゞ、日野などの大型トラックや、軽トラックの盗難も多発しています。

 さらに、1980年代から2000年代初頭の国産スポーツカーが世界的に人気になったことで、トヨタ「スープラ」や日産「スカイラインGT-R」「シルビア」なども盗難されています。

 SNSなどでも盗難車情報が頻繁に共有されていますが、一度盗難されると、ナンバーを付け替えられたりして追跡が困難なほか、すぐに輸出される手続きが取られるため、ほとんど取り返すことはできません。残念ながら多くが見つからぬままという状況です。

 さて、今回茨城県警が発表したのは、「ランドクルーザープラド」の盗難事例です。水戸警察署管内で、ランドクルーザープラドを狙った自動車盗が4件も発生しました。

 しかし、いずれも「阻止」できたといいます。一体どうやって阻止できたのでしょうか。

 実はこの被害車両4台には、クルマを物理的にロックする「ハンドルロック」や「タイヤロック」が仕掛けられており、窃盗団はこの物理ロックを解除できず、諦めたようです。県警は「ナイスディフェンス!」と評価しています。

 近年の自動車盗は、先出の通り特定車種を狙っていることから、「窓をブチ割って、キーシリンダーを破壊してエンジンを無理やりかける」という手口から変化し、巧妙かつ悪質になっています。

 特に現在は、最新の装備を悪用したケースが主流となっており、なかでも「スマートキー」から発せられる微弱電波を違法機器で増幅し、キーと車両を「中継(リレー)」して解錠する手口が横行しています。

 さらに、ライトやセンサーなどの各パーツに機能の作動や診断用のコンピューターが内蔵されていることから、車体の一部をこじあけてこのコンピューターの接続コネクタに不正アクセスし、ハッキングして解錠とエンジン始動を行う「CANインベーダー」という方法もあります。

 こうした「電脳犯罪」のような手口に関しては、結局のところ、今回の阻止事例のように「物理的にクルマを出せないようにする」という方法が一番最適です。

 タイヤロックは堅牢な金属素材でできており、これをホイールのスポークの間に布団ばさみのように装着することで、走って持っていかれることを阻止できます。

 もし無理やり外すのであれば、リフトアップしてホイールごと別のものに取り替えるか、頑丈なソーを持ってきてその場でバリバリ削り取るしかないので、時間がかかり、見つかってしまい、現行犯で逮捕されるリスクが高まります。

 ハンドルロックは、ハンドルを目一杯切った状態で固定する装置で、ハンドルを回そうとしても堅牢なロックがインパネやコンソールなどに引っかかって回せないようにする働きをします。

 やはりこれもタイヤロック同様に、大きな工作機械を持ちこんで派手に切断するか、インパネやコンソールを破壊してハンドルロックが付いたまま回せるようにするしかないので、現実的ではありません。

 また、頑丈なロックが付いているということは窃盗団にとっても「これは盗むのは厳しいな」と思わせることも可能で、窃盗団を寄せ付けないことにつながります。

 茨城県警ではこのほか盗難防止策として、バッテリーを外されたりしても動く「独立型の警報装置」や、クルマの純正セキュリティとは違う「電子制御システム」の追加、盗まれても居場所を特定できる「GPS機器等の搭載」、怪しい人物を録画する「ドライブレコーダーの設置」などを提案。

「愛車を守るためには、見せる対策、見えない対策の複数対策を!みんなでやろう自動車盗難対策!」と警鐘を鳴らしています。

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