スバル新型「フォレスター」は“新しい顔”に注目! なぜ大胆な変貌で「タフ路線」にシフトした? 担当デザイナーが「狙い」を解説!

2025年4月3日に日本でも予約受注が開始された、スバル新型「フォレスター」。そのデザインについて、担当した高木曽太さんに質問してみました。

スバル新型「フォレスター」なぜ大胆な変貌で「タフ路線」にシフト?

 フルモデルチェンジでデザインが全面的に刷新されたスバル新型「フォレスター」。
 
 そのデザインを従来モデルの正常進化ではなく、新しい方向へシフトしたと感じた人も多いことでしょう。
 
 そこでデザインを担当した高木曽太さんに10の質問をぶつけてみました。

スバル新型「フォレスター」なぜ大胆な変貌で「タフ路線」にシフト?
スバル新型「フォレスター」なぜ大胆な変貌で「タフ路線」にシフト?

【質問その1】デザインの見どころは?

――新型フォレスターのデザインの見どころはどこでしょうか。

「SUVらしさとかギヤ感ですね。一般的にギヤ感というとゴツゴツしたイメージかと思いますが、新しいフォレスターではシンプルかつクリーンなデザインテイストとしつつ、冒険に出かけたくなるような頼れる感じを表現したのがポイントです。

 頑丈で安心感を与える雰囲気や堂々とした佇まいとしています」

【質問その2】先代とはどう違う?

――デザインの方向性はこれまでと異なるのでしょうか。

「4代目とか5代目(のフォレスター)が特にそうだったのですが、スポーティで軽快に見えるようなデザインを狙っていました。そのため側面には後方へ向かって上がっていく勢いのあるキャラクターラインを入れていたのです。

 いっぽうで新型はSUVっぽい、どっしりとしたデザイン。サイドウインドウ下のキャラクターラインは水平基調で、骨格感や安定感を与えています」

――スポーティから堂々とした佇まいへ。フォレスターのエクステリアは、方向性を大きく変えたといって良さそうです。

堂々とした佇まいの新型「フォレスター」
堂々とした佇まいの新型「フォレスター」

【質問その3】サイズ拡大分は何に使った?

――新型は、従来型に対して全長と全幅がそれぞれ15mmずつ拡大しています。それはどこに振り分けたのでしょうか。

「まず全長ですが、従来スバルの車はヘッドランプがボディからボコッと飛び出ているようなデザインが多かったような印象がありませんか。

 ライトの後ろにバッテリーがあるから、全長を短くしようとするとそういうデザインになってしまうのです。

 しかし新型は、わずか15mmですがグリルの位置が前に出ることで、そういった印象を払拭するデザインができました」

――つまり(ホイールベースやリヤオーバーハングは従来と変わらず)、フロントオーバーハングが15mm伸びているということでしょうか。

「そうです。それでフロントのスッとしたシルエットを実現しました」

――左右幅の拡大はどうでしょうか。

「フェンダーの張り出しですね。片側7.5mmだから数値にすると多くはありませんが、フェンダーを広げることで張り出し部分の角度がグッと起きて、光の受け方が強くなるので視覚的に感じられるフェンダーの厚みがまったく違うのです。

 ボディの芯からグッとフェンダーが膨らんでいるように見えると思います」

【質問その4】新しい顔つきがもたらすものは?

――新型の顔つきは従来モデルと全く違うように思えます。グリルが大きくなりましたよね。そのあたりの考え方を教えてください。

「これまではヘッドランプとグリルの六角形がしっかりと分かる“ヘキサゴン(6角形)モチーフ”をテーマとしていました。グリルとヘッドランプの間にボディ色を入れていたのです。

 しかし新型では、より堂々とワイドな感じを見せるために、グリルを大型化してヘッドランプにグリルをつなげました。

 グリルの角度も先代はスポーティに見せるために寝かせていましたが、今回がグッと起こして顔つきに厚みを持たせ、堂々とした雰囲気を作っています。

 ちなみに先代は水平対向エンジンの低さの表現として、ボンネットフードの中央はフェンダーの頂点よりも低くなっていました。

 でも、それをするとグリルの上部が低くなってしまう。

 そこで今回はボンネットの真ん中を低くせず、その分グリルの最上部を高い位置にしてボリュームをもたせて、力強さや堂々とした存在感を強調しました」

【質問その5】バンパー下やドア下にヘキサゴンがある意味は?

――いっぽうで、フロントバンパーの下の樹脂やサイドのドアの下のところにヘキサゴンが組み込まれていますよね。そこにはどんな意味があるのでしょうか。

「ヘキサゴンは構造的に強い形状であることから、強さの象徴としてスバルはよく使っています。車体下に添えたのは厚みのあるしっかりとしたボディをより強く見せたいという想いからです。

 また従来はフェンダー(周囲の樹脂)が丸かったのですが、今回はそこも多角形としています。勢いのあるキャラクター入った先代と違ってボディがどっしりとした雰囲気になったぶん、多角形のリズムを作ってフォレスターらしい軽快感を感じてもらおうという狙いからです」

【画像】超カッコいい! これが新型「フォレスター」です!(94枚)

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