まさかの「“ホンダ”ノフェラーリ」登場!? 「NSX」ベースの「”ニセ”36モデナ」ってマジ! “音”まで作り込まれた“クオリティ高すぎマシン”「フェラーリ361」スイスに現る
ドイツの自動車オークションサイト「mobile.de」に、ホンダ「NSX」をベースとして外観から音、内装に至るまで徹底的にフェラーリ「360モデナ」風に作り込まれた「フェラーリ361」が登場しました。どのような個体なのでしょうか。
ホンダノフェラーリ!?
ドイツの自動車オークションサイト「mobile.de」にて、ホンダ「NSX」をベースに大胆なコンバージョンが施された1台が販売されています。その外観はフェラーリ「360モデナ」に見えますが、どのようなクルマなのでしょうか。

360モデナは、1999年に登場したV8エンジン搭載のクーペです。その名はフェラーリの創業者「エンツォ・フェラーリ」の出生地「モデナ」に由来し、その前身となる「F355」から大きな進化を遂げたことで知られています。
アルミスペースフレーム構造により、軽量化と高剛性を両立。3586ccのV8エンジンを搭載し、8500回転で294kWを発生。最高速度は295km/h以上に達するとされています。
「スパイダー」仕様や「チャレンジ・ストラダーレ」といった派生モデルも登場し、フェラーリのロードカーに新たな時代をもたらした存在として現在でも高い人気を保っています。
そして、今回発見されたのはそんな360モデナの姿に改造された、1991年3月登録のNSX。
しかし、このモデルは単なるレプリカではありません。オーナーの言葉によれば、目指したのは「安いフェラーリ」ではなく、「信頼性と実用性に優れ、日常使いに適したフェラーリ」でした。
ベースのNSXは約9万8500kmという走行距離ながら、機関系はきわめて良好なコンディションを維持しており、エンジン、トランスミッション、クラッチはすべてスムーズに動作するといいます。
直近の整備ではタイミングベルトやスパークプラグの交換、バルブクリアランスの調整もおこなわれています。
そして、このNSXを18年前にフルコンバージョンし、ボディパネルをすべてフェラーリ360モデナ風に変更しました。
本物のフェラーリ製ミラーやチタン製ドアシルプレート、ライトユニットまでもが用いられ、外観の完成度は非常に高いものとなっています。
シャーシナンバー「00T000361」にちなんで「フェラーリ361」と名付けられたといいます。
足元には、ワーク製マイスターS1ホイールを装着。フロント17インチ、リア18インチというサイズ構成で、安価な模造品ではなく正真正銘の本物が選ばれています。
さらにオーダーメイドのステンレス製可変バルブ付きエキゾーストシステムが装備され、音の面でもフェラーリらしさを意識した仕様になっています。
インテリアにも細部までのこだわりが感じられます。
高級な牛革と赤いアルカンターラによる張り替えが施され、シート、アームレスト、ドアパネル、ギアノブ、さらにはフロアマットにいたるまで徹底的に統一されています。
センターコンソールはカーボン調、ステアリングにはモモ製スポーツホイールが装着され、助手席側にはサブウーファー、運転席後方にはアンプを設置するなど、オーディオ面にも手がかけられています。
メーターは最大330km/hまで刻まれたカーボン調ダイヤルが採用されています。
エンブレムには跳ね馬があしらわれ、シートバックにもフェラーリを思わせる演出が施されていました。
搭載エンジンは3リッターV6(VTEC)のままですが、その出力は300馬力にまで高められており、360モデナの400馬力には届かないものの、日常的な扱いやすさや信頼性という面ではむしろこの仕様に魅力を感じる方もいるかもしれません。
「フェラーリ361」は、現在スイスにて販売中です。価格は7万5000ユーロ(約1200万円)に設定されており、単なる外観の模倣にとどまらない完成度の高さを考えれば、その価値に見合ったプライスといえそうです。
販売は急いでおらず、天候の良い日しか走らせていないとのこと。オーナーのこの一台に注がれてきた年月を物語っています。
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