ガソスタで「水抜き剤入れますか?」と最近言われない「納得の理由」とは!? 知ってると年齢がバレる…「店員の決まり文句」の背景

かつて、ガソリンスタンドで給油する時などに「水抜き剤を入れますか?」と尋ねられることがありましたが、今はほとんど耳にしません。一体何のために尋ねていて、なぜ今は聞かなくなったのでしょうか。

なぜ「水抜き剤」必要なのか

 かつて、ガソリンスタンドで給油する時などに「水抜き剤を入れますか?」と尋ねられることがありましたが、今はほとんど耳にしません。
 
 一体何のために尋ねていて、なぜ今は聞かなくなったのでしょうか。

画像はイメージ(画像:写真AC)。
画像はイメージ(画像:写真AC)。

 水抜き剤の目的は、燃料タンク内に溜まった水を処理することです。

 燃料タンクには、空気中の水蒸気の結露などで、少しずつ水が溜まっていきます。水は油(ガソリンなど燃料)と混ざらないので、いつまでも消費されずタンク底に溜まり続け、タンクを錆びさせてしまいます。その対策が水抜き剤なのです。

 成分は主に「イソプロピルアルコール」(イソプロパノール)で、水と油の両方と親和しながら、燃料と一緒に燃えて消費されていきます。こうしてタンクから水分を除去できるというわけです。

 こうした意図のある水抜き剤ですが、最近は聞かれなくなっているといいます。

 その理由について、都内のガソリンスタンドのスタッフは「そもそもセルフ給油のスタンドが増えてますからね。スタッフとドライバーが会話すること自体がもはやレアなんじゃないですか」と話します。

 確かに、日本エネルギー経済研究所の公表データを見ると、2024年3月時点で、セルフ店舗の割合は全体の約4割に達しています。声かけ自体がもう珍しいのかもしれません。

 しかし、水抜き剤に関しては、これ以外に実際的な背景があるといいます。

「最近のクルマの燃料タンクは、樹脂製になっていることが多いので、そもそも錆びないのです。また、金属製だったとしても、錆びにくい材質や、防錆処理が採用されている場合が多いです。技術の進化ですね」(同スタッフ)

 もちろん、古くから愛車に乗り続けている人は、錆び防止に対策が必要です。しかしそうした人は、ガソリンスタンドのスタッフにわざわざ言われなくても、自分でカー用品店などで水抜き剤を購入し、使用しているというわけです。

 ちなみに金属製タンクでなくてもタンク内に入った水を抜く効果はあるため、湿気の多い梅雨、冬が終わって昼と夜の寒暖差で結露が発生する時期に使うと一定の効果は見込めます。

 なお、水抜き剤は基本的にはガソリンを入れる際に1本使用します。イソプロピルアルコールは高濃度の場合、樹脂製やゴム製のパーツを傷める化学的特性があるため、使用の際は説明書にしっかり従いましょう。

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