クルマのガラスに謎の「黒いツブツブ」何のため? 実は「すごい有能」だった…でも勝手に貼って「車検」大丈夫なの? 実際どうなのか
クルマのフロントガラスをよく見ると、上の方に「謎の黒いツブツブ」が付いていることがあります。一体何のために付いているものなのでしょうか。また、勝手に追加で貼り付けていいのでしょうか。
実際どうなのか
クルマのフロントガラスをよく見ると、上の方に「謎の黒いツブツブ」が付いていることがあります。
一体何のために付いているものなのでしょうか。また、勝手に追加で貼り付けていいのでしょうか。

このツブツブは、現行のクルマのほとんどのガラス面で見ることができます。ガラス上部のフチのあたり、バックミラーの裏側周辺にあり、あまり目立つことはありません。
黒いツブツブが付いているのはフロントガラスの内面ですが、シールやステッカーとして貼り付けたというより、ガラス自体にしっかりとプリントされています。
このツブツブの正体は「センターバイザー」と呼ばれます。
目的は、ドライバーがバックミラーを確認する時に、まぶしさを緩和することです。進行方向によっては、見上げると真ん前に太陽があったりするので、目がくらんでしまい、危険なのです。
とはいってもバックミラーの場所のフロントガラスを覆ってしまうと、視界が狭くなってしまいます。そこで、「黒いツブツブ」にしているわけです。
この黒いツブツブの素材はセラミックであり、別名「黒セラ」と呼ばれることもあります。あくまでまぶしさを抑えるためのものであるため、ドライブレコーダーなどをこのツブツブの上から貼り付けることに問題はありません。
こうした黒セラは低コストかつ自由度が高いことから、センターバイザーだけではなくフロントガラスとボディを接着する部分などにも用いられています。
さて、それでも「まだ眩しいなあ」と感じる場合、市販のセンターバイザー用シート(防眩ドット)を購入して、自分でフロントガラスに貼り付けすることもできます。
ところで、シートをフロントガラスに貼り付けて、保安基準に問題ないのでしょうか。車検ではじかれたり、警察の取り締まりを受けたりしないのでしょうか。
ここで「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」を見てみましょう。よく問題にされる「色付きフィルム」の可否は「可視光線の透過率が70%以上のもの」とされています。
しかしこの規則はあくまで「運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲」に定めたものです。
防眩用のセンターバイザーを貼り付けるための場所は、この必要な視野範囲の対象外として、「前面ガラスの上縁であって、車両中心線と平行な鉛直面上のガラス開口部の実長の20%以内の範囲」に含まれているのです。
もちろん、こうした市販の防眩ドットシートのパッケージには「車検対応」といったラベルが書かれてあることが多いので、説明書をきちんと読んで使用すれば安心でしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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