スズキが2025年1月に発売した「ジムニーノマド」は、ジムニーシリーズ初の5ドアSUVです。
　
　これまでジムニーは3ドアモデルのみの展開で、コンパクトなボディと高い悪路走破性が特徴でした。

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　ジムニーノマドは、従来モデル「ジムニーシエラ」と比べて全長が340mm長く、ホイールベースも延長され、サイズは全長3890mm×全幅1645mm×全高1725mmとなっています。そのため後席のスペースが広がり、居住性が向上しました。

　車内では後席のシート位置を後方に移動し、座面のクッションを厚くすることで、長距離ドライブ時の快適性も高められています。

　エクステリアは、ジムニー伝統の5スロットグリルにガンメタリック塗装とクロームの縁取りを施し、上質感を演出。バンパー下部の切り上げデザインや無塗装樹脂のバンパー、フェンダープロテクターを採用し、悪路走行時の実用性も向上しています。

　インテリアは、機能的なデザインを継承しつつ後席の居住性を向上。ラゲッジには荷物が滑りにくいカーペットを採用し、リヤウインドウ周りには新たなトリムが追加されるなど、快適性が強化されています。

　走行性能では、ジムニーシリーズの特徴である副変速機付パートタイム4WD、ラダーフレーム構造、3リンクリジッドアクスル式サスペンションを継承。ホイールベースの延長により、直進安定性や操縦安定性も向上させています。

　安全装備として、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」を標準装備し、4AT車にはアダプティブクルーズコントロール（ACC）も採用。「サポカーS ワイド」の基準も満たしており、高齢運転者にも適した安全性能を備えています。

　ボディカラーは2トーンルーフが2色、モノトーンが4色の計6色を設定。

　新型ジムニーノマドの販売価格（消費税込）は、5速MT車が265万1000円、4速AT車が275万円。

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　ジムニーノマドの人気は非常に高く、スズキは2025年1月末に発表直後ながら受注停止を発表。

　その背景には、「5ドア化による居住性や積載性の向上」が大きな要因として挙げられます。

　関東地方のある販売店では「これまでジムニーを選ばなかったお客様が、広さや使い勝手の良さを理由に新規購入を決めるケースが半数ほどを占めています」とコメント。

　また、関西地方の販売店からは「ホイールベース延長で室内空間が広がり、車中泊も可能になったため、新規購入者も一定数いる」との声が聞かれます。

　一方で、販売店では従来モデルのジムニー シエラからの乗り換えユーザーを優先的に納車しており、新規ユーザーの納車待ちは長期化する可能性があります。

　また、受注停止により全国のショッピングモールなどで予定されていた展示イベントも中止されました。

　現時点でジムニーノマドの購入を検討している方にとっては、受注再開の時期が気になるところでしょう。今後のスズキの動向に注目が集まります。