日産「1リッターで“33km”走る」2ドアクーペに大注目! 全長3.7mの「タマゴ型ボディ」に“ターボエンジン”搭載で実用性もバッチリ! 斬新すぎる「超・低燃費マシン」CYPACTとは!
かつて日産が提案した超低燃費クーペ「サイパクト」。同車は一体どのようなモデルだったのでしょうか。
日産「1リッターで“33km”走る」2ドアクーペ!
日産は1999年に開催された「第33回 東京モーターショー」で、次世代のプレミアムセダン「XVL」や個性的なコンパクトカー「AXY」など魅力的なコンセプトカーを数多く出展しました。
しかしその中でもさらに話題となったのは、スタイリッシュなクーペモデルの「CYPACT(以下、サイパクト)」でしょう。

サイパクトは、「環境へのやさしさと新しいカーライフを提案するコンパクトなスポーティエコカー」として日産が生み出した2ドアクーペです。
全長3740mm×全幅1630mm×全高1420mmとコンパクトなボディに搭載するのは、当時新開発だったNEO Di小型直噴ディーゼルターボエンジン。
このエンジンの具体的な排気量は明らかにされていませんが、日産独自の燃焼技術や燃料の噴射システムなど、当時最新の技術を盛り込まれており、なんと「3リッターの燃料で約100kmを走行できる」という超低燃費性能を実現した、いわゆる「3リッターカー」でした。
またサイパクトは燃費が良いだけでなく、最高出力は75馬力・最大トルク160Nmと、実用にも優れた走行性能も有していたのです。
さらにエクステリアもユニークで、丸みを帯びたシンプルな卵型フォルムを採用。
これはデザインコンセプトである「スポーティさとどんな場所でも映える存在感」を表現したもので、まるで宇宙船のような印象もあり、近未来を感じさせる仕上がりとなっていました。
インテリアも、シンプルながらも独立3連メーターを備えるなど、「クリーン&スポーティ」をイメージしたデザインです。
さらに情報通信マルチメディア系を中心とした道路交通情報技術「ITS技術」を搭載しており、ナビゲーションや道路情報取得のほか、高速道路料金の自動徴収といった、当時は珍しい機能も有していました。
ちなみに、サイパクトという名前は、ハイテクをイメージさせる「Cyber」と「Compact Car」を結びつけた造語とのころ。
最新技術を盛り込んだクルマにぴったりのネーミングだったと言えるでしょう。
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このように、サイパクトは超低燃費かつ最新のITS技術を搭載した、魅力的なモデルでした。
市販化を果たすことはありませんでしたが、同車の開発で培われた技術や知見は、後の日産車に活かされたことは間違いないでしょう。
フォードKa、フォードKaじゃないか!?
生きとったんか!?