「報奨金3万円払います!」 相次ぐ「自動車盗」で窃盗団の“有力情報”募集中! 「封印がない車を見た」「夜に怪しい人が出入りしてる」でもOK 茨城県警が情報提供を呼びかけ

茨城県警では、自動車関連犯罪の防止に向けた「報償金制度」を実施しています。どういう制度なのでしょうか。

自動車盗の情報募集中!

 茨城県警は2025年3月10日、公式SNSで自動車関連犯罪の防止に向けた「報償金制度」を実施していると発表しました。
 
 どういう制度なのでしょうか。

画像はイメージ(画像:PIXTA)
画像はイメージ(画像:PIXTA)

 自動車盗はピークと比べると減少したとはいえ、未だに全国で発生しています。

 警視庁が発表した最新の2025年(令和6年)のデータでは、自動車盗認知件数が6080件と、ピーク時の6万4223件(2003年)から大幅に減少したとはいえ、単純計算で1日あたり約17台が盗まれています。

 茨城県内だけでも567件あり、これは愛知県、埼玉県、千葉県に続いてワースト4位ということになります。

 また近年の自動車盗は、かつてのような車種や地域を問わない通り魔的犯行ではなく、一部地域でかつ、ごく一部車種を集中して狙う傾向にあります。

 これは、自動車盗の目的が「中古車として海外輸出して金を稼ぐ」のが目的であるからで、「海外でニーズが高いモデル」を「輸出しやすい場所」で盗みを働くのです。

 ここで稼いだ金は犯罪組織の資金源になるほかにも、クルマ本体が直接詐欺などの犯罪で使われるケースもあります。

 具体的に盗難される車種は、トヨタ「ランドクルーザー」「アルファード」、レクサス「LX」など、豪華なクルマが支持される中東地域で人気があるモデルや、トヨタ「ハイエース」「プリウス」など、実用の道具として東南アジア地域で人気のモデルもあります。

 さらに、映画やマンガなどを発端とする国産スポーツカー人気により、トヨタ「スープラ」や日産「スカイラインGT-R」「シルビア」、マツダ「RX-7」、三菱「ランサーエボリューション」、スバル「インプレッサWRX」なども多数盗難されています。

 さて、茨城県警が今回公式SNSで紹介した報償金制度とは、正式には「自動車関連犯罪・情報提供報奨金制度」といいます。平成28年(2016年)7月1日から運用が始まりました。

 内容としては、茨城県内で発生した自動車盗や車上ねらい、部品ねらい(ホイールなどクルマに装着しているパーツを盗むこと)、およびクルマに関する犯罪について、被疑者の確保や事件の解決につながった情報を提供した人に対して報奨金を支払うというものです。

 報奨金は3万円が上限で、情報は110番または最寄りの交番・警察署に通報します。

 では具体的にどういった行為を見つけたら、通報すればいいのでしょうか。

 茨城県警によると、「駐車中のクルマを覗き込んでいる人がいる」とか「封印が壊れたナンバープレートを付けている」、「近所の解体場は、夜になるとクルマの出入りが多い」といった情報でも大丈夫なようです。

 特にナンバープレート(軽自動車除く)については、後部のプレートの取り付けビスの左にアルミ製の「封印」が装着されており、この封印を壊さないとナンバープレートを取り外しできないようになっています。

 窃盗団はクルマを盗んだ後、まずは一番特定されやすいナンバープレートを付け替えることで追跡を撹乱することが多く、封印がなかったり、封印を不自然にキャップやカバーなどで隠しているクルマは盗難車の可能性があります。

 また、窃盗団は盗んだクルマを一時的に保管する拠点の「ヤード」を設けていることがあります。盗んだクルマを港まで持っていく物流拠点でもあるので、人気の少ない夜間に先出の盗難されやすいクルマが次々と出入りしていたら、そこがヤードだった可能性もあります。

 窃盗団は複数人の組織で構成されており、また習慣的に窃盗を繰り返しているという見方もあることから、こうした些細な情報が集まれば、一度に何台ものクルマを取り戻せる可能性もあります。

 茨城県警は「自動車盗や違法ヤードに関する情報を入手したら警察まで!」と呼びかけています。

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