約99万円! 新型「商用ハイトワゴン」発表! ホンダ「 N-VAN e:」のライバル登場か!? “全長3.6m”の新型「五菱之光EV」上汽通用五菱が中国で発売!

新型「五菱之光EV」はホンダ「N-VAN e:」のライバルになる?

 新たに登場した「五菱之光EV」は、同社のベストセラー「五菱之光」の純電動モデルとして発売。

新型「五菱之光EV」はホンダ「N-VAN e:」のライバルになる?
新型「五菱之光EV」はホンダ「N-VAN e:」のライバルになる?

 ボディサイズは全長3685mm×全幅1530mm×全高1750mm、ホイールベース2600mmと、従来の五菱之光よりも11センチほど全長が短くなっています。

 また見た目も大胆に変化しており、カクカクしながらもポップで可愛らしいフロントマスクを持つデザインは、ホンダが2024年より販売する軽規格の商用BEV「N-VAN e:」を彷彿とさせるもの。

 これまでの中国メーカーの小型商用バンではボンネットのラインが斜めに上がり、Aピラーの角度が比較的寝ているような、いわゆる「ワンモーション」的なデザインが主流でした。

 一方で、新たに登場した五菱之光EVはボンネットがフラットになっており、角ばったシルエットを持っています。

 まさに、ボディサイズが少し拡張されたN-VAN e:という雰囲気で、非常に可愛らしい印象を持ちます。

 五菱之光EVは主に2グレードで展開されており、駆動モーターはどちらも最高出力40hp/最大トルク85Nmのものをリアアクスルに配置。

 バッテリーは容量17.7kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池と非常に小さいですが、航続距離は中国独自のCLTCモードで201km、35分の急速充電で80%まで充電可能としています。

 ラストワンマイルの配達用途では、十分な性能と言えるでしょう。

 上位グレードでは220V V2L機能への対応に加え、ホイールキャップやルーフレールを装備。

 そのほか荷室のDC 12V電源や助手席フルフラット機構などを搭載し、配送用途だけでなくちょっとしたレジャー目的にも便利な1台となっています。

 インテリアはN-VAN e:に比べて非常に簡素な作りとなっており、N-VAN e:には装備されているディスプレイオーディオもありません。

 インパネも充電残量や車速、セレクター位置など最低限の情報しか写さないディスプレイとなっており、徹底したコストカットが感じられます。

 ダッシュボードの質感はプラスチッキーで、ところどころパネルの浮きなどが見てとれますが、価格を抑えた商用バンということで割り切っているようです。

 なお、サスペンション方式はフロントがマクファーソン・ストラット、リアがリジッドアクスルとなります。

※ ※ ※

 このような特徴を持つ五菱之光EVの価格は、ベースグレードが4.78万元(約99万円)、上位グレードが50.8万円(約105万円)からの設定で販売。

 中国メーカーの車種としてはとても新鮮な見た目ですが、N-VAN e:が日本国内専売とはいえ高い人気を集めていることを考えると、似たような見た目を持つ五菱之光EVは、新たな消費者層からの注目も多く集めることになでしょう。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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