東京を超えた!? 一つの交差点に「8本の国道が集まる」ものすごい場所があった 町ぐるみで「観光資源」に!? 路線密集の納得の理由とは
日本橋よりすごい「国道集結」交差点とは
それは、新潟県新潟市中央区にある「本町交差点」です。
この交差点には、なんと8本の国道が集まっています。具体的には以下のとおり。

・国道8号(終点:京都市下京区五条烏丸)
・国道113号(終点:宮城県柴田郡村田町)
・国道116号(終点:新潟県上越市藤巻)
・国道289号(終点:福島県いわき市平大町)
・国道350号(終点:新潟県佐渡市両津夷)
・国道402号(終点:新潟県長岡市大島本町)
・国道17号(起点:東京都中央区日本橋)
・国道7号(起点:青森市本町)
なお、この交差点は実際に「八差路」になっているわけではありません。また実際の地図やカーナビでは、国道116号と国道350号、あるいは国道7号などの表示しか見えてきません。
というのは、国道には別の路線とルートが重複した「重用区間」があるからです。例えば国道17号は道路地図上では「長岡市が終点」のように見えますが、実はそこから延々と国道8号と重複し、新潟市まで達しているのです。
しかし運用上は基本的に「数字が若い路線を代表して明示する」ことになっているため、長岡~新潟は「国道8号」としか扱われていないのです。
そんな国道8号ですら、滋賀県草津市から京都側の重複区間は「国道1号」扱いされています。
さて、国道がこれほど多く交差する背景には、新潟市の地理的条件が大きく関係しています。新潟市は日本海側有数の港町で、関東、北陸、東北を結ぶ物流のハブとしての機能ももった重要な幹線道路が集まる地点です。
なお、本町交差点を活用した地域活性化の取り組みも行われています。地元のまち歩き団体や商店街など8つの団体が「8連おむすびプロジェクト」を立ち上げ、ミニチュア標識やのぼりの設置などの活動を行っています。このプロジェクトは、本町交差点を「日本一国道が集まる交差点」として広く知ってもらうために実施されており、地域の新たな観光資源としての期待も高まっています。
日本全国には特徴的な交差点がいくつか存在しますが、本町交差点のように8本もの国道が集まる場所は他に例がありません。この交差点は、単なる交通の要所にとどまらず、新潟市の歴史や発展を象徴するランドマークといえるでしょう。
本町交差点の周辺には、新潟駅や朱鷺メッセ、佐渡や苫小牧、敦賀に向かうフェリー乗り場があります。近くを訪れたとき、少し見てみてはいかがでしょうか?
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。























