“地獄渋滞”国道16号が「信号スルー」に!? 東京区間で進行中の「八王子瑞穂立体」計画のスゴさとは 「6車線化」完了でいよいよ本格化!?
東京郊外の重要な環状軸を担う「国道16号」の渋滞対策が進行中です。一体どこでどのような工事になるのでしょうか。
渋滞だらけの大動脈 次のステップへ
東京郊外の重要な環状軸を担う「国道16号」の渋滞対策が進行中です。一体どこでどのような工事になるのでしょうか。

国道16号は首都圏をぐるっと広域的につなぐ路線です。
主要ルートであることから、相模原~町田や川越市内、野田~柏など各地で渋滞区間を抱えるなど課題の多い国道でもあります。
そのうち東京区間(八王子・昭島・瑞穂)でも、拡幅や立体化など改良が長年に渡って進められてきています。
まずは先に「4~6車線拡幅」が行われました。1972年に事業化し、2018年にJR拝島駅をまたぐ最後の工区が完了し、半世紀にわたる長い長いプロジェクトが一段落を迎えました。
しかし、国道16号の渋滞はまだまだ依然として破滅的なレベルです。その主要因である信号待ちを解消するために、次の段階となるのが「交差点立体化」です。
東京区間で計画されているのは、完成済みを含めて以下の5か所です。
●駒形高架橋
旧道との北側合流点である「狭山平」交差点を立体化するものです。
●瑞穂中央立体【完成済み】
「箱根ヶ崎西」交差点で青梅街道をくぐるアンダーパスが、2007年に完成しています。
●小荷田立体
JR拝島駅の南側、国道16号が折れ曲がる「小荷田(こにた)」交差点を立体化するものです。6車線化したとはいえ、新奥多摩街道との分岐点で、ややこしい信号サイクルも渋滞の原因になっています。
●堂方立体
同じく国道16号が折れ曲がる「堂方上」交差点を立体化します。北から来た国道16号は多摩川を渡るために右折していきますが、直進レーン2本+右折レーン2本でもなかなか賄いきれず、またやはり複雑な信号サイクルで混雑を招いています。
●左入立体
またまた国道16号が北から東へ折れ曲がる「左入橋」交差点を立体化します。
※ ※ ※
未着手の4か所では、2017年時点ですでに用地取得は完了済み。あとは粛々と設計工事を進めていく段階となっています。
気になる進捗ですが、先述のとおり2018年に拡幅が終わったばかりで、立体化のほうはまだまだ準備段階。2025年度予算案における配分予算は「最大でも1億円程度」で、調査設計のみが計画されている状況です。
立体化の悩みどころは、先述のとおり「国道16号が交差点でポキポキと折れ曲がりまくる」という点です。通常ならば交差道路をまたぐだけでいいものを、小荷田・堂方上・左入では国道16号方向に「折れ曲がる高架橋・アンダーパス」を作るか、妥協して直進方向に高架を設置するかの選択となります。
用地取得状況から想定すると、設計が進んでいる左入立体では交差点の東西方向を立体化し、残りの小荷田立体と堂方立体では、国道16号のルートに沿って折れ曲がる方向に立体化する可能性が高そうです。
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