もはや「待ったなし」! 日産“復活”のために必要な「策」と「いますぐ“稼げる”クルマ」とは

日産における喫緊の課題は「国内販売の立て直し」だ!

 日産車の販売は、執行役副社長の星野朝子さんが国内営業を担当するようになってから値上げを繰り返してきた。

 しかも、買えば必ず必要になる電気自動車の200V普通充電器をオプションにしてディーラーマージンの上乗せを目論むなど、ユーザーの気持ちを全く考えていない。

 ちなみに同じ価格の三菱の軽EV「eKクロスEV」は、普通充電器が標準装備だ。

 加えてベテラン営業担当にすら販売条件(値引き)の自由度を与えていないという。

日本導入はいつ!? 海外で8年ぶりにフルモデルチェンジした新型コンパクトSUV「キックス」
日本導入はいつ!? 海外で8年ぶりにフルモデルチェンジした新型コンパクトSUV「キックス」

 ここまで読んで「値引きしないなら儲かるのでは」と思うだろうけれど、くじ引きで大幅値引きをするなど、実質的には少なからぬ販売奨励金を出し、同時に営業担当のやる気を無くすような方策ばかり打ってきた。

 内田体制になる前の2018年を見てみると、国内の登録車だけで35万4000台を販売していたのに、2024年は24万5000台に落ちてしまった。要因の半分くらいは販売力の低下だと思う。

 自動車ビジネスは、販売台数が増えると利益も上がってくる。

 様々な方策で10%の販売増を実現しつつ、次世代モデルの開発に取りかかればいい。

 高速走行で燃費の良い「直結モード」付きのe-POWER開発は急務だろう。

 また売れ筋コンパクトSUVの新型「キックス」(海外で先行発表済み、国内未導入)を可能な限り価格を引き下げて導入してみたり、デザインの大幅見直しも必要だろう。

 なかでもデザインはコストアップ要因にならないため、決定的な商品力アップになります。

 同時進行形で経費のカットや、不要な資産の売却、ディーラーの整理統合などで出費を抑えてやれば、自力で立ち直ることだって可能だと思う。

 その場合、現在の経営陣は全て交替することと、今後3年間に必要な運転資金の保証をする企業が必要となる。

 保証する企業は、外資だとやはり心配だ。出来ればホンダのような自動車を知っている企業が望ましいと思う。再興となれば、助けた企業に株主配当が入ってきます。

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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