「月へ向かうバイパス道路」工事本格化!? 「すれ違い困難」な地区に悲願のトンネル整備中 「月バイパス」で浜松が便利に
愛知県の山岳部で「月バイパス」の工事が本格化しています。完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。また工事はどこまで進んでいるのでしょうか。
トンネルで一気に「月」へ到達
愛知県の山岳部で「月バイパス」の工事が本格化しています。
完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。また工事はどこまで進んでいるのでしょうか。

月バイパスは国道473号の山越えをショートカットする道路です。
設楽町と東栄町の境界部にあたり、御殿川の深い谷筋で、1.5車線の現道はすれ違いがやっとできるほどです。ひとたび落石が起きれば周辺エリアの生活が分断されてしまうことから、緊急輸送路の確保が課題となっていました。
おりしも10km南東で、浜松~飯田を最短距離でつなぐ高規格道路「三遠南信道」が整備中。中部地方の主要な南北軸として、山間部のアクセスが向上しつつあります。
また、すでに設楽町中心街へつなぐルートに、「設楽バイパス」が2015年に開通済み。さらに南側では強烈なクネクネ谷道になっている田峯地区を丸ごと短絡する「田峯バイパス」が整備中です。愛知県の奥地とも呼ばれる設楽町の各地域も、交通アクセスと強靭性が着実に向上しつつあります。
気になる月バイパスの進捗ですが、現場での工事が真っ最中で、3本の橋梁と2本のトンネル、さらにその間の土工も同時進行となっています。
トンネルは2024年1月に起工式が行われたばかりで、長さ480mの「神田トンネル」と1877mの「槻トンネル」の掘削が進められていきます。
ちなみに「月」というロマンチックな地名ですが、由来は不詳です。一般的にはケヤキが多いことから「槻」となった事例も多く、先述のとおり「槻トンネル」という名称もそれを裏付けるようです。
またSNS上で「月 この先3km」という案内標識が話題になっていますが、こちらは浜松市天竜区にある別の月地区です。この「月」は楠木正成の部下が落ち延びた際に、「月のような清らかな心」「満月のように発展していこう」といった意味を込めて地名を付けたという由来が伝わっているようです。
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