意外と知らないバイク用タイヤのアレコレ 溝の力で雨にも強い
トレッドパターンで排水性を向上
タイヤの表面「トレッド」に刻む溝=「トレッドパターン」を改良したのが、ブリヂストンの最新二輪用タイヤたちです。
路面とタイヤの接地面を最大限得ることを考えれば溝は要りません。それがサーキットでの使用を前提とした「スリックタイヤ」であり、ドライではこれを使います。
路面が濡れていることもある一般公道ではウェット性能も重要です。ブリヂストンの最新タイヤ『BATTLAX SPORT TOURING T31』や『BATTLAX ADVENTURE A41』ではトレッドパターンが見直され、ウェット性能を向上しました。
いずれも溝の割合を直線時に使うセンター部では下げ、旋回時に車体を寝かせて接地するショルダー部では上げました。
ブロック剛性がアップし、ウェット路面での制動距離が短縮。旋回時の排水性が上がり、二輪車では発生しやい雨天時のスリップを防止してくれるのです。
【了】
Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。