スズキ「ジムニー“ピックアップ”!?」登場! 旧車デザインが超カッコイイ! オシャ“ピンク”のカスタムカー「KLC ヘリテージ ジムニー トラック」TAS2025で公開
2025年1月10日に開幕したカスタムカーの祭典「東京オートサロン2025」。さまざまなクルマが出展されるなか、かわいらしいスズキ「ジムニー」のピックアップトラックに、来場者の多くが足を止めていました。
タフな四駆「ジムニー」が「トラック」になった!
例年、思わず膝を叩きたくなる「ナイスアイデア!」なカスタムカーが見られる「東京オートサロン」。2025年1月10日から12日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催の「東京オートサロン2025」にも、多くの来場者が足を止めるクルマが数多く展示されていました。
そのひとつが、スズキ「ジムニー」「ジムニーシエラ」用のフロントグリルやバンパーなどの外装部品、チューニングパーツ・インテリアパーツを販売する「KLC」が展示した「Heritage Jimny Truck(ヘリテージ ジムニー トラック)」です。
![まさかのスズキ「ジムニー“ピックアップ”」降臨!? KLCが製作した「Heritage JimnyTruck」[「東京オートサロン2025」出展モデル]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/01/20250110_SUZUKI_JIMNY_TRACK_KLC_001.jpg?v=1736496385)
ヘリテージ ジムニー トラックは、前から見ると心なしかローダウンされ、ひときわ目を引くピンク色(KLCでは「オシャレピンク」と称する)に塗られた現行型ジムニー(JB64W型)そのものに見えます。
しかし後ろに回り込むとびっくり!
なんと車体後部に小さな荷台がついた「ピックアップトラック」に改造されているのがわかります。
ジムニーのピックアップと聞いて意外に思う人もいると思いますが、実は過去に数回、スズキから販売されたことがあります。
それが、初代ジムニーの800ccモデル「ジムニー8」に設定され海外で販売された「ピックアップ」(LJ80P)、そして2代目に存在した「ジムニー1000ピックアップ」です 。
いずれもフロントシート後部に壁を作って小さなキャビンを構築し、その後ろに高床・三方開きの荷台を設置していました。
大きな4輪駆動車に勝るとも劣らない悪路走破性を示すジムニーと、ピックアップトラックの組み合わせは親和性が高いこともあり、さまざまなカスタムカーメーカーがジムニーピックアップを作っています。
本家スズキもかつて、「東京オートサロン2019」にジムニーシエラを用いたカスタムカー「ジムニーシエラ ピックアップ スタイル」を展示しています。
KLCも、これらと同じ手法でHeritage Jimny Truckを製作。かわいいピックアップップトラックを生み出しました。
ただし、過去のジムニーピックアップは軽自動車規格をオーバーしていたことから全長制限がなく、荷台を後方に延長することができました。
しかしヘリテージ ジムニー トラックは軽自動車規格のままで製作されているため、荷台はとても小さめ。
サイドから見ると愛嬌あるスタイルとなっています。
筆者(遠藤イヅル)が会場の担当者に製作秘話を聞いたところ、ジムニーのキャビンをカットすることはそれほど難しくなかったものの、キャリイから流用した荷台を合わせる作業が大変だったそう。
さらに現代のクルマは電子制御が張り巡らされているため、サイドエアバッグがきちんと作動するように気を配る必要があったとのことです。
KLCでは現行型ジムニー用に数多くのグリルを販売しており、ヘリテージ ジムニー トラックには初代・SJ10型のイメージを取り入れた「FACE GRILLE SJ」を装着。
車内も、シートカバーなどでクラシックな雰囲気に仕立てられています。
4ナンバーで車検も取得したほどの完成度の高さ、そしてジムニーピックアップという人気と希少性から、ヘリテージ ジムニー トラックには市販化希望の声も多く寄せられたと担当者は話します。
しかし改造費用が高額になってしまうため「あくまでもカスタムカーとして展示している」とのことでした。
KLCのアイデアと技術力の高さに、今後も注目です。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。
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