冬はディーゼル車の「軽油」が凍結する!? オーナーなら知っておきたい「原因」や「予防方法」、トラブル時の「対策」とは!
もし「クルマの軽油」が凍ってしまったら
もし軽油が凍ってしまったら、配管などを温めて流動化させる方法があります。
しかしこれはスキルを要する作業で、もしも上手くいかない場合にはクルマを傷めてしまうことも。
そのため、原則的には気温が上がって軽油が流動化するのを待つか、ロードサービスなどを手配して応急処置をしてもらう方法を採ることになります。
実際、日本自動車連盟(JAF)のウェブサイトでも、軽油が凍った際は「JAFへ救援要請をお願いします」と明記されています。
とはいえ、北海道のように広大な地域や山間部であると、ロードサービスがすぐに到着せず困ってしまうケースも考えられるでしょう。
どうしても自分で軽油を温める方法を身に着けたいならば、あくまでも自己責任の上で、整備工場やディーゼルエンジン搭載の農機・建機を扱う人から教えてもらう方法もありそうです。
また、寒冷地で生活していないとしても、帰省や旅行で訪れる際には軽油の凍結に注意する必要があります。
ディーゼルエンジン車で寒冷地に向かう際には、現地に着いたところで給油をすると、凍結を防げます。
事前に燃料タンクを空けておき、寒冷地用の軽油を多く給油する方法もありますが、万が一の場合は燃料切れで立ち往生してしまう可能性もあるため、おすすめできません。
この点について、ディーゼル車であるマツダ「CX-5」の取扱説明書を見ると、「寒冷地域に移動するときは、現地に着くまでに燃料の残量が1/2以下になるようにしておき、到着後はできるだけ早く寒冷地用の燃料を補給してください」と明記。
また三菱「デリカD:5」の取扱説明書にも「フェリーを利用して寒冷地域に移動するときは、移動後すぐに寒冷地用の燃料を補給できるよう、乗船前の燃料の残量を1/2以下にしておいてください」と記されています。
よって、タンクの中身を減らしておくとしても、半分程度は軽油を残しましょう。
なお、デリカD:5の説明書の記述は、フェリーでの北海道への移動を念頭に置いていると見られます。
さほど寒くない地域から極寒の北海道へ行く際は、軽油の凍結を防ぐために少なくとも満タンにはせず、かといってガス欠にならないような微妙なさじ加減が必要になるということです。
なお、寒冷地仕様車の中には燃料フィルター内部の軽油を温める機能が搭載されている場合もあります。
具体例として、三菱の寒冷地仕様車には、これと同等の機能を持つ「ヒューエル ライン ヒーター」と名付けられたシステムがあります。
仕事などで、寒冷地とそうでない地域を往来することが多い方には、こうした機能を搭載したクルマを入手するのもおすすめです。
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