レクサスが画期的な「MT車」を新開発! EVなのに“エンストあり”の本格派!? 「マニュアルBEV」の走りがスゴかった!
「AE86(カローラレビン)」をBEVに換装! 一体なぜ?
次いで、「AE86 BEV Concept」をドライブしました。車体に貼られたロゴの「LEVIN」の「EV」が強調されているのも微笑ましいです。
車内は2人乗りで、後席からトランクにかけて、「LEXUS」のロゴの付いたバッテリーケースなどが搭載されています。
ボンネット下に搭載されたモーターは北米向け大型ピックアップの「タンドラハイブリッド」用、バッテリーはレクサス「NX450h+」用で、トヨタ「GR86」用の6速MTが組み合わされています。
イグニッションキーを長めにひねるとシステムが起動し、これまた実車から録ったという1.6リッタースポーツツインカム「4A-G(4A-GE)」のアイドリング音が車内にあるスピーカーから発せられます。
半クラッチの感覚も自然で、こちらはエンストの設定はありません。
走り始めると車内が4A-Gサウンドで満たされます。アクセルを踏み込んだときの吸気音も、往年の4A-Gそのものでワクワクします。
最高出力は95kW、最大トルクはモードにより150Nm~230Nmで、車両重量はベース車の100kg増程度にとどめたといい、動力性能の感覚がちょうどAE86に近く、AE86ならではの軽やかな身のこなしも損なわれていません。
今回は公道での試乗なので控えめに走りましたが、実はこのクルマは本気印のドリフト仕様。足まわりはガチガチ、LSDもバキバキ、シートはフルバケットなのですが、サーキットで思いっきり走らせると本当に楽しめそうな印象を受けました。
実は筆者(岡本幸一郎)は、若い頃にまさしくドリフト仕様の赤/黒のAE86型「スプリンタートレノ」に乗っていたので、とてもなつかしい気持ちでいっぱいになりました。
まさか所有していた頃から30数年後に、BEVでこの感覚を味わえるとは思いもよりませんでした。すばらしい再現力です。
こうしてマニュアルBEVをドライブして、とにかく楽しかったというのが率直な気持ちです。
また、BEVをマニュアルにするとなると、半クラッチやシフトチェンジ時の反応をいったいどうするのかと思っていましたが、この2台はそのあたりも実によく考えられていて感心しました。
これなら古いクルマに新しい命を吹き込むこともできるでしょうし、あるいはクルマが好きで本当はMT車に乗りたいけど、家庭の事情でどうしてもAT車を買わざるをえないという人は少なくないと思いますが、いずれマニュアルBEVが実用化されたら、その悩みは一気に解消するというものです。
今後の展開が楽しみでなりません。大いに期待したいと思います。
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