トヨタが「新型セリカ」復活宣言!? 次期8代目どうなる? 「セリカ、やっちゃいます。」で話題沸騰! 究極4WD搭載か? 次期に期待するコトとは
ここからは筆者(山本シンヤ)が今あるトヨタの技術やリソース、更には過去の歴史を元に妄想してみることにします。
セリカ復活のためのヒントは歴代モデルにあります。
1つは「メカニズムの汎用性」です。
歴代セリカはその時代に大衆モデル(カリーナ/コロナ、カローラなど)のメカニズムを上手に活用しながら開発されています。
となると、次期セリカはGRヤリス/GRカローラのメカニズムを活用するのは当然の流れですが、単なる“着せ替え”ではセリカの意味はないです。
きっと、「セリカならでは」を盛り込む必要があるでしょう。
ちなみにセリカの歴史を振り返ると、フルチョイスシステム、ツインカムターボ、アクティブサスペンション、4WSなど、様々な挑戦が行なわれてきましたが、次期セリカも同じ道を歩むべきでしょう。
そこで筆者が提案するのが「ミッドシップレイアウト4WD」です。
トヨタのミドシップと言うと1984年に登場したMR2を思い出しますが、このメカニズムはFF化されたカローラ(5代目:80系)のコンポーネントを前後逆にして開発されましたが、次期セリカもその考えを応用、簡単に言うと、GRカローラを前後逆転させたレイアウトにするのです。
ちなみにトヨタのミドシップ4WDと言えば、1980年代半ばに計画されていたWRCのグループB規定からグループS規定への変更に合わせ、MR2をベースに500psの2Lターボ(3S-GTE)をミドシップに搭載したプロトタイプ「222D」を思い出します。
このモデルは1987年のデビューに向けて開発が進められていましたが、1986年のツールドコルスでグループBマシン大事故を受けてグループB規定の廃止を決定、それに続くはずだったグループS計画もご破算、222Dはお蔵入りに。
この222Dは「トヨタ究極のラリーマシン」と呼ばれていますが、次期セリカがGRヤリス/GRカローラと異なるラリーウエポンになるためには、これくらい大胆な挑戦は必要だと思っています。
ただ、ミドシップレイアウトを採用すると基本的には2シーターになるはずです。
恐らくラリーウエポンとなるモデルはこれでもいいでしょうが、普通のモデルはそうはいきません、狭いながらも後席は必要でしょう。
ちなみに1995年東京モーターショーに「MR-J」と言うミドシップレイアウト×4シーターのコンセプトカーを発表していますが、現在のパッケージ技術ではこれ以上のスペースを確保できるでしょう。
それはパワートレインの革新が可能にしてくれると思っています。
トヨタは現在2つの新ガソリンエンジンを開発中。これは「BEV最適プラットフォームに収まるエンジン」で、低いボンネットや短いオーバーハングにも搭載できる事が特徴です。
これを応用すれば、ミドシップレイアウト×4シーターも実現できるうえにBEVならばその自由度は更に上がる事はず。
言うなれば「パワートレインのフルチョイスシステム」です。
筆者は現在のトヨタに足りない物は「マルチパスウェイの象徴」だと思っていますが、それは次期セリカが担うべきだと思っています。
となると、モリゾウ氏が想う次期セリカはGRヤリス/GRカローラ譲りの直列3気筒1.6Lターボ(G16E)+GR-FOURで、佐藤社長/中島副社長が想う次期セリカはトヨタの電動ユニットのフル活用(=HEV/PHEV/BEV)がふさわしいかなと。
このように色々と書きましたが、それくらい次期セリカに対する期待値が高いと言うことです。
今回正式にと「復活宣言」をした以上は、我々ユーザーを「アッ!」と驚かせるようなモデルであってほしい、いやそうでなければダメでしょう。
何はともあれ、今後の進展を首を長~くして期待しましょう。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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