ついにNSX GT3が初走行! スーパーGTのGT300クラスにフル参戦
初走行は無難にこなした道上選手と大津選手
今回、富士スピードウェイでシェイクダウンを行ったModulo Drago CORSEは、長年にわたってホンダのエースドライバーと呼ばれる、道上 龍選手がチーム代表兼ドライバーとして、期待の若手・大津弘樹選手とコンビを組んで参戦します。
チーム名にもあるModulo(モデューロ)とは、ホンダ車の純正オプションを開発・販売する「ホンダアクセス」が展開するスポーティブランド。エアロパーツやサスペンション、ホイールなどがラインナップされています。
製造されたイタリアからやってきたNSX GT3は、国内のガレージに運び込まれた後に整備が行われ、この日の走行に備えました。
まだマシンのカラーリングも正式には決まっておらず、カーボン素材の上に、スポンサーであるModuloやKENWOODのロゴステッカーが貼られたボディがフレッシュさを感じさせます。
1月31日に行われたテストは、本来であれば1週間ほど前に予定していた日程でしたがサーキット周辺の降雪により延期となったもの。しかし今回も前日の夕方に雪が舞い、コースの一部が凍結したため午前中の走行が中止となったものの、午後に2回の走行が無事に行われました。
お昼を迎えるころには気温も上がり、コースはほぼドライに。それでもピット前は依然として凍結しており、パドック側を走行して道上 龍選手がコースインしました。まずは車両チェックということで、その後に一旦パドックに戻り、その後は連続してコースを周回。フィードバックをチームに伝え、メカニックがマシンの調整を行います。
約30分のインターバルの後、2回目の走行でも道上選手がマシンチェックのためコースイン。問題ないことを確認すると、いよいよ期待の若手・大津弘樹選手がNSX GT3に乗り込んでコースへ向かいます。大津選手は、NSX GT3はもちろん、左ハンドルのレーシングカーも初めてという状態でしたが、丁寧に走行をこなしました。
最初にNSX GT3の走行を担当した道上選手は、マシンの印象をこのように話してくれました。
「まずはトラブルなく、順調に走行をこなせたことを嬉しく思います。マシンは非常に乗りやすかった。印象的だったのはステアリングの軽さです。パワーステアリングのアシスト量をいちばん抑えてみましたが、それでも軽い印象でした。すごく楽だと思います」
いっぽう初めてのSUPER GT挑戦となる大津選手は、走行終了後にマシンを降りたばかりで、まだ興奮の余韻を感じさせつつ、印象を教えてくれました。
「昨年まで走らせていたF3マシンと比べると、まず加速感がすごかったです。ただクルマの動きは戸惑うほどではなく、走らせた印象も道上さんと大きな違いはなかったので、安心しました。これからデータロガーなどを見て研究し、開幕前のテストに臨みたいと思います」
今回、シェイクダウンされたModulo Drago CORSEのNSX GT3は、2月3日にホンダ青山本社にて参戦チーム発表会を行い、その後2月15日には、正式なマシンカラーリングが発表される見通し。今年のSUPER GTは、GT300クラスのModulo Drago CORSEに注目です。
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